2019年 吉田芳明社長 社員向け年頭所感(要旨)

2019/01/04 トピックス

将来に向け前進を続けよう

明けましておめでとうございます。

昨年は、当社にとってとても素晴らしい1年でした。
今年は、不透明な、不確実なという言葉で語られる状態が続くでしょう。世界経済は今年も昨年同様の成長が予測されていますが、景気下振れリスクは大きく、米中貿易戦争の行方を今後も注視する必要があります。
半導体市場は、咋年は2年連続の二桁成長だったと推定されます。今年は大きく減速するものの、プラス成長は確保できるでしょう。半導体試験装置市場は、今年は調整を見込んでいます。調整すると言っても、大幅なものではなく、また、一時的なものに留まると思われます。

このように、2019年は世界情勢から目を離すことはできないものの、当社を取り巻く環境は決して暗くはありません。
グランドデザインでは、半導体テスタ市場はシクリカルな増減を繰り返しながらも中長期的には成長していくと述べています。その背景は、データが主役になり、価値の源泉を扱う半導体が社会インフラの性質を持つようになると、高い信頼性が求められテストの重要度が高まることです。このトレンドは変わりませんので、今年落ち込むとしても、大幅なものではありませんし、何年にもわたるものでもありません。今はシクリカルグロースの1つの過程です。下を向く必要はありません。前を向いて進んでいきましょう。

2019年度は、3年の中期経営計画の真ん中の年に当たります。
中期経営計画の目標は、3年度の平均で、売上が2,500億円、営業利益率が17%、ROEが18%、1株当たり当期利益が170円です。2018年度は、この数字を上回る見込みですが、目標達成のためには、2019年度に一定の売上と利益を確保した上で、2020年度に再び成長軌道に乗せる必要があります。

今年は、中期経営計画達成のための重要な年です。市場に調整が入ることは、我々が停滞する理由にはなりません。将来のため、なすべきことはたくさんあります。

これまで、受注が集中し納期に追われる日々が続きました。今年はようやく一息つけます。開発部門は、次に来る新たなテクノロジーに合わせた製品開発に万全の備えをしてください。また、今度受注が増えたときにあわてないよう、今のうちに生産体制を確認し、必要な手当てをしておいてください。

昨年、各事業の業績評価のため、ROICの考え方を取り入れた新基準AVA2.0を導入しました。皆さん一人ひとりが、所属する事業のAVA2.0の目標を達成するには何をしなければならないかを意識しながら、業務に取り組んでほしいと思います。

中長期経営方針では、「Tested by Advantest」というフレーズを掲げました。現在、様々な社会の課題をテクノロジーで解決していく、デジタル・トランスフォーメーションが進展しています。つまり、半導体の重要性がますます大きくなるということです。我々が事業を拡大することにより、社会の課題の解決に一層貢献することができます。これは、SDGsが目指す方向と同じです。既に、当社のどの活動がSDGsのどの目標に該当するか紐付けました。今年は当社の戦略にSDGsを組み込んでいきたい。事業を通じて社会の安心・安全・心地よいと持続可能な未来に貢献する体制を強化し、企業価値を向上させます。皆さんも、SDGsを日ごろから意識してください。

グランドデザインでは、ありたい姿の一つとして「テスト・測定ソリューションのNo.1プロバイダー」を掲げています。咋年は、当社がテスタ市場のシェアNo.1を奪回したようです。No.1の座をキープできるよう、顧客のニーズをしっかりと掴み、顧客が必要とするソリューションを、顧客が必要とする時に確実に提供していきましょう。


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