気候変動の緩和(地球温暖化防止)

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気候変動の緩和(地球温暖化防止)のサスティナビリティ目標

サスティナビリティ目標「再生可能エネルギー電力比率」へのアプローチ

担当部署 CSR・環境推進室
KPI 再生可能エネルギー電力比率
目標 再生可能エネルギーやグリーン電力証書の利用を推進し、自社で使用する電力を2050年までに再生可能エネルギー100%にする。
2019年度目標:再生可能エネルギー電力比率 15%以上
2019年度実績 28%
重要な理由 事業活動を継続し、社会の持続可能な発展に寄与するためには、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を削減することが重要と考えます。そのために、エネルギーの効率的な利用や再生可能エネルギーへの転換を行い、温室効果ガス排出量の削減に積極的に取組みます。
バウンダリー アドバンテストグループ
関連する方針 アドバンテストグループ環境方針
関連するコミットメント 省エネルギー法
責任部署・部門 環境経営責任者
経営資源  
関連する苦情処理制度 企業倫理ヘルプライン
評価 ○ 良好。アメリカ、ドイツの拠点で、再生可能エネルギー(23,072 MWh)を導入しました。

サスティナビリティ目標「大気への排出」へのアプローチ

担当部署 CSR・環境推進室
KPI GHG排出量(スコープ1・2)
目標 エネルギーの効率的な利用と再生可能エネルギーへの転換を行い、自社のGHG排出量(Scope 1+2)を2018年度比で2030年までに30%削減する。
2019年度目標:36,400t-CO2
2019年度実績 33,385t-CO2(2018年度比10.7%削減)
重要な理由 事業活動を継続し、社会の持続可能な発展に寄与するためには、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を削減することが重要と考えます。そのために、エネルギーの効率的な利用や再生可能エネルギーへの転換を行い、温室効果ガス排出量の削減に積極的に取組みます。
バウンダリー アドバンテストグループ
関連する方針 アドバンテストグループ環境方針
関連するコミットメント パリ協定、地球温暖化対策推進法
責任部署・部門 環境経営責任者
経営資源  
関連する苦情処理制度 企業倫理ヘルプライン
評価 ○ 良好。各拠点の省エネの取り組みに加え、アメリカ、ドイツの拠点で、再生可能エネルギー(23,072 MWh)を導入しました。

基本方針

アドバンテストグループは、地球温暖化の抑制を企業の使命として、グリーン製品の提供や事業プロセスの革新により、温室効果ガスの排出削減に努めます。また、当社グループ国内外の各拠点において、中長期的な省エネルギー対策と再生可能エネルギーへの転換を推進しています。

TCFDへの賛同

アドバンテストグループは、2020年4月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)*1」の提言への賛同を表明しました。気候変動が事業に及ぼすリスクと機会を、戦略・リスク管理・ガバナンスなどの観点から分析し、積極的な対策をグローバルに展開するとともに、TCFDの提言に基づく情報開示の強化を進め、当社グループの持続的成長と企業価値の向上、持続可能な社会の実現に繋げていきます。

*1 「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」
国際機関である金融安定理事会(FSB) によって2015年12月に設立されたタスクフォース。2017年6月の最終報告書では、企業等に対し、気候変動関連リスク及び機会に関する項目について情報開示することを提言した。

気候変動対策の中長期目標(CO2排出量削減)

アドバンテストグループでは、「The ADVANTEST Way」の基盤となる、ESG経営の推進と持続可能な社会の実現への取組みを掲げています。地球温暖化対策では、「気候変動の緩和と脱炭素社会の実現」およびRE100*1を視野に入れた、気候変動対策の中長期目標(CO2排出量削減)を2020年4月に設定しました。

新たに設定した中長期目標では、2018年のグローバルCO2排出量(Scope 1+2 : 37,380 t-CO2)を基準とし、2030年度末までにCO2排出量の30%削減と、群馬工場でのRE100達成に向けて、再生可能エネルギーの導入を進めます。また、最終的なゴールは、「2050年度末までにCO2排出量を100%削減、グローバルでRE100を達成する」ことを目指します。

今後、当社は地域ごとの調達性を考慮しつつ、各国の事業拠点で再生可能エネルギー導入を拡大します。また、半導体サプライチェーン全体でのCO2削減に貢献するため、2030年までに群馬工場で半導体試験装置の生産に使用する電力を、再生可能エネルギー100%を目標に転換を進め、2020年度末までにScope3の削減目標を策定します。

*1 「RE100」
事業で使用する電力の再生可能エネルギー100%化にコミットする企業の協働イニシアチブ

  • 気候変動の中長期目標

Scope1+2 CO2排出量(マーケット基準)
  単位 2018年度 2019年度 2020年度見込み
Scope1+2 CO2排出量 t-CO2 37,380 33,385 29,947
削減率(2018年度基準) % 10.7% 19.9%

 ※ を付けた項目の2019年度数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を受けています。

2019年度 Scope2 CO2排出量と再生可能エネルギー電力比率
国・地域 Scope2 CO2排出量(t-CO2) 電力使用量 再生可能エネルギー電力量 再生可能エネルギー電力比率
ロケーション基準 マーケット基準 MWh %
アメリカ 5,155 1,147 12,413 9,650 78%
ドイツ 5,604 363 14,351 13,422 94%
日本、その他 27,923 27,403 55,296 0 0%
合計 38,682 28,913 82,059 23,072 28%

※マーケット基準では、グリーン電力証書購入量に相当する電力量はCO2排出量をゼロカウントしています。

※マーケット基準、ロケーション基準ともに、CO2排出係数はIEA発行の「IEA Emission Factor 2019」の国別排出係数を採用しています。

気候変動が事業にもたらすリスクと機会

アドバンテストは、地球温暖化をはじめとする気候変動がグローバル規模の社会課題と認識しています。 気候関連財務情報開示に関するガイダンス(TCFDガイダンス)を参考に、アドバンテストグループの事業に関わる主な環境関連のリスクと機会を抽出しました。主な環境関連のリスクと機会は、次のようなものがあります。引き続き、気候変動のリスクと機会の影響にかかわる中長期的な事業戦略、および、より具体的な財務的影響の開示へとつなげて行きたいと考えています。

気候変動によってもたらされる主なリスク

気候変動対策のためのコスト上昇、気温上昇や自然災害の増加による操業環境の悪化などのリスクを低減するため、環境規制への対応やBCPによる被害の最小化に努めています。

分類 気候変動によってもたらされる主なリスク
移行リスク 気候変動にともなう法規制の強化による調達・製造・設備・物流等のコスト上昇
炭素税などの新たな税負担やグリーン電力証書などの費用負担の増加
再生可能エネルギーの調達によるエネルギー費用の増加
自然災害の増加や被害の甚大化にともなう保険費用の増加
市場ニーズの変化による製品の競争力低下や製品需要の減少
省エネルギーなど、製品の環境性の算出や開示のためのコストの増加
物理的リスク 地球温暖化の影響による工場や事業拠点の移転
空調機器やチラーなどに使用する冷媒の代替にともなうコストの上昇
気候変動に伴う洪水や台風など自然災害にともなう事業拠点の操業不能
大規模な自然災害による部品供給の停止や製品の生産活動の停止

気候変動による主な機会

グリーン製品や環境関連の計測製品の市場拡大に向けて、事業戦略を展開します。

分類 気候変動による主な機会
機会 グリーン製品の提供によりユーザーの環境負荷低減に貢献
グリーン製品や環境関連の計測製品の販売拡大
環境性能にかかわる技術革新による競争優位性の強化
グローバルな環境保全活動への取組みと活動成果の開示による企業評価の向上

自社CO2排出に関する2019年度実績(日本)

アドバンテストでは、生産活動の効率化に取り組み、ムダの排除という視点で、省エネとコスト削減の両立を図っています。建物設備については、空調設備などの適正な運転管理と老朽化設備の省エネ型設備への更新、照明の適正化やLED化を推進しています。

2019年度年間電力使用量は、生産活動減少に伴い生産工場で年間約175MWh減少し、開発その他点では年間約191MWh増加しました。また、時間外労働時間の縮減や業務の効化の実施、空調設備の運転時間短縮、冷熱源設備など老朽化設備の更新により年間約493MWhを削減、照明設備のLED化により年間約275MWhを削減しました。

今後も引き続き、ムダの排除という視点で、省エネとコスト削減の両立を図り、CO2排出量の削減に取り組みます。また、2020年度から群馬工場、群馬R&Dセンタ、埼玉R&Dセンタで再生可能エネルギーを導入します。

2019年度の主な取り組み
  • 照明設備のLED化(全事業所で合計約4,764台)
  • ガス式の冷温水発生機(2基)から電気式モジュールチラー(12基)への更新(群馬工場)
  • 空調設備の運転時間の適正化(全事業所)

冷熱源設備更新による消費電力の削減

群馬工場では、老朽化したガス式の冷温水発生機(2基)から、電気式のモジュールチラー(12基)への冷熱源設備を更新しました。8月以降ガス使用がなくなり、2018年度比 37%削減できました。(2019年度108,450 m3 )
その結果、消費電力を年間約445MWh削減しました。

CO2排出量(スコープ1)

※2019年度数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を受けています。
※2018年度数値より、エネルギー起源以外の温室効果ガス排出量を含めて算定しています。
※社有車から生ずるCO2排出量は、2018年度までScope1排出量合計に含めず個別に開示していました。
2019年度から過去データにさかのぼり、Scope1排出量合計に含めて開示しています。

CO2排出量(スコープ1)
国内・海外合計(t-CO2
2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
3,880 3,824 3,811 4,671 4,471

 ※ 2019年度数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を受けています。

 ※ 2018年度数値より、エネルギー起源以外の温室効果ガス排出量を含めて算定しています。

CO2排出量(スコープ2:マーケット基準)

※2019年度数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を受けています。

CO2排出量(スコープ2)
国内・海外合計(t-CO2
2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
30,009 29,717 30,631 32,709 28,913

参照したガイドラインおよび電力、燃料のCO2排出係数、発熱係数

  • 環境省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」
  • 環境省「温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使用
  • 海外の電力CO2排出係数:国際エネルギー機関(IEA)が発行する「IEA Emission factors 2019」の国別係数を使用

※ 2019年度数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を受けています。

サプライチェーンにおける温室効果ガス排出量の算定と取組み(スコープ3)

当社は、上流から下流を含めたサプライチェーンにおいて間接的に排出される温室効果ガス(スコープ3)を把握、算出しました。
スコープ3 CO2排出量では、「カテゴリ1:購入した製品・サービス」「カテゴリ11:販売した製品の使用」が全体の95%以上を占めており、この2つのカテゴリをスコープ3の重点項目として目標を設定し、温室効果ガス排出量の削減活動を推進します。

温室効果ガス排出量の算定範囲(スコープ)

  • スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
  • スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
  • スコープ3:スコープ1,2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
千t-CO2 内容 排出量(千t)
2018年度 2019年度
Scope1 自社での直接排出(燃料消費) 4.67 4.47
Scope2 自社での間接排出(使用電力) ロケーション基準 37.49 38.68
マーケット基準 32.71 28.91
Scope3 Scope3 計 1,628.37 1,245.56
 Category 1 購入した製品・サービス 489.53 400.46
 Category 2 資本材 15.19 22.73
 Category 3 Scope1、2を調達するための排出量 3.58 3.71
 Category 4 輸送(上流) 6.20 5.27
 Category 5 事業から出る廃棄物 0.18 0.15
 Category 6 出張 0.64 0.72
 Category 7 通勤 1.84 2.04
 Category 8 リース資産(上流) 0.40 0.39
 Category 9 輸送(下流) 0.55 0.33
 Category 10 販売製品の加工 対象外 対象外
 Category 11 販売した製品の使用 1,110.22 809.73
 Category 12 販売した製品の廃棄 0.04 0.04
 Category 13 リース資産(下流) 対象外 対象外
 Category 14 フランチャイズ 対象外 対象外
 Category 15 投資 対象外 対象外
  総排出量 1,665.75 1,278.95

 ※ を付けた項目の2019年度数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を受けています。

 ※ 総排出量の算定は、Scope2をマーケット基準の値で集計しています。

参照したガイドラインおよび電力、燃料のCO2排出係数、発熱係数

  • 環境省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」
  • 環境省「温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使用
  • 海外の電力CO2排出係数:国際エネルギー機関(IEA)が発行する「IEA Emission factors 2019」の国別係数を使用

※ <Category1の算定方法>

  • 購入物品ごとの購入金額合計に、国立環境研究所が発行する「購入者価格基準のグローバル環境負荷原単位」の対応する原単位を乗じてCO2排出量を算定しています。
  • 購入金額から輸送費の切り分けが不可能であるものについて、その輸送に伴う排出量はCategory4「⼀次サプライヤーから当社への輸送段階のCO2排出量」ではなくCategory1排出量に含めて集計しています。

※ <Category11の算定方法>

  • 当社グループが販売する半導体試験装置のうち、SoCテストシステム及びメモリテストシステムを対象に算定しています。
  • CO2排出量は、当該年度に販売した製品の生涯電力量合計にIEAが発行する「IEA Emission Factor 2019」のWorldの排出係数を乗じて算定しています。
  • 生涯電力量は、製品の使用期間を10年と仮定し、製品ごとに販売台数及び算定対象システムの製品仕様に基づき算定した消費電力量を乗じて算定しています。

エネルギー起源以外の温室効果ガス排出量

当社では、国内事業所の一部工程で半導体のドライエッチングを行っています。
2019年度のPFC類およびSF6の温室効果ガス排出量は177t-CO2eでした。

項目 対象範囲 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
エネルギー起源以外の温室効果ガス排出量(t-CO2e PFC類 269 268 47 9 6
SF6 816 671 292 146 171
合計 1,085 939 339 156 177

※集計範囲:アドバンテストグループ(日本国内)

※2018年度より「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル」に従い計算しています。

※2017年度以前は使用量を排出量として計上しています。

※2019年度数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を受けています。

Value Engineering(VE)提案制度

当社では工数削減、工期短縮、製品の省エネルギー化などによるCO2削減や環境負荷低減に大きな効果があった取り組みをVE提案制度で表彰しています。

VE提案制度では
1) 工数削減・工期短縮
2) お客様先の環境負荷低減(製品の省エネルギー化)
3) 省エネ・省資源
などの活動や提案をCO2削減量に換算し、算出した削減量により表彰の基準となるガイドラインを設けています。毎月その提案内容や効果を評価して従業員がインセンティブを得られる制度です。

カーボンオフセット

当社では、現時点で温室効果ガスの排出量取引は行っておりません。

国内拠点における社員駐車場照明に太陽光パネルを使用する取り組み

群馬R&Dセンタでは、社員通勤用駐車場の夜間照明に太陽光パネルで発電した電力を使用するLED照明を使用しています。

海外拠点における再生可能エネルギー導入の取り組み

再生可能エネルギ―活用100%を目指して

グリーン電力証書(アメリカ)

アメリカ拠点のAdvantest America, Inc. (AAI)は、2012年より再生可能エネルギー導入にコミットし、2020年で9年目となります。電力使用に伴う環境への影響を低減するため、風力発電によるグリーン電力証書を購入し、2019年度は事業所で使用する電力量の70%以上を再生可能エネルギーでまかなっています。またAAIは、2013年より米国環境保護庁(EPA)の「グリーン電力パートナーシップ」(EPAが推進する再生可能エネルギー購入の取り組み)に加盟し、継続してグリーン電力の普及拡大に貢献しています。

ドイツ拠点のAdvantest Europe GmbH(AEG)では、ボブリンゲン事業所で2019年より年間11,593MWhのグリーン電力証書を購入し、それに続きアメラングおよびミュンヘン事業所では同年8月より水力発電による再生可能エネルギーを年間1,829MWh購入しました。ドイツ拠点3事業所では、使用する総電力の90%以上を再生可能エネルギーでまかなっています。

  • グリーン電力証書(ドイツ:ボブリンゲン、ミュンヘン、アメラング)

グリーン電力証書購入量

※2019年度数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を受けています。

ドイツ空調システム導入

その他の消費電力削減活動として、アメリカのサンノゼ事業所では、照明をすべてLEDに変更し電力量削減に貢献しました。また、ドイツの3事業所では、事業所内の空調効率を上げるため新規に空調システムを導入しました。

電気自動車用充電スタンド設置の取り組み

充電スタンド(アメリカ)

Advantest America, Inc.(AAI)は、2018年に電気自動車用の充電スタンド車両4台分をサンノゼ事業所に設置し、従業員に無料で提供しています。2019年は新たに6台分を増設しました。これにより、合計10台分の電気自動車の充電が可能となり、現在従業員の約15%が利用しています。充電スタンドの増設により2019年度のCO2削減量が71.6t-CO2となり、2018年度(15t-CO2)と比較して4倍以上削減することができました。

充電スタンド(ドイツ)

またドイツのアメラング事業所でも、2019年に電気自動車2台分の充電スタンドを新規に設置し、ガソリン車から電気自動車に乗り換える従業員をサポートする体制を整えました。