業績予想
FY2023 | FY2024 | ||||
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実績 | 予想 | 前年度比 | |||
増減額 | 増減率 | ||||
売上高(*1) | 4,865 | 5,250 | +385 | +7.9% | |
営業利益 | 816 | 900 | +84 | +10.3% | |
営業利益率 | 16.8% | 17.1% | +0.3pts | ||
税引前利益 | 782 | 890 | +108 | +13.9% | |
当期利益 | 623 | 670 | +47 | +7.6% | |
当期利益率 | 12.8% | 12.8% | +0.0pts | ||
研究開発費 | 655 | 670 | +15 | +2.3% | |
設備投資 | 208 | 220 | +12 | +5.8% | |
減価償却費 | 261 | 270 | +9 | +3.4% | |
為替レート(*2) | 1米ドル | 143円 | 140円 | 3円 円高 | |
1ユーロ | 155円 | 155円 | — |
(*1):合計にはセグメント間の内部取引の消去分が含まれます
(*2):為替レート変動がFY2024の営業利益に与える影響の最新見通しは、対米ドルが1円安時+7億円です。対ユーロは-3億円です
今後の当社を取り巻く事業環境を展望しますと、暦年2024年は半導体需給の改善が期待されるとともに、生成AI関連の投資の活発化が予想され、半導体市場は暦年後半から活況に転じると考えます。半導体試験装置市場においても、生成AIに向けた半導体の需要の高まりに連動して、関連する半導体試験装置需要の増加が見込まれます。具体的には高性能DRAMに向けた旺盛な試験装置需要が通年継続するとともに、SoC半導体用試験装置においても暦年後半以降に徐々に需要が立ち上がることを予想しています。一方で、自動車や産業機器関連では半導体試験装置への投資に一服感が見られることや、スマートフォン市況の回復の不透明感も継続する中、関連する半導体試験装置の回復には時間を要するものと想定しています。このようなことから暦年2024年の半導体試験装置市場は前年からやや上向くものと見込んでいます。他方、世界経済を俯瞰すると、景気後退に対する懸念は払拭されておらず、加えて地政学的リスクの拡大や急激な為替変動リスクなど、不確実性の高い状況が継続すると見ています。
これら先行き不透明な事業環境を基とした各事業の今後の見通しなどを踏まえ、2024年度の通期連結業績予想については売上高5,250億円、営業利益900億円、税引前利益890億円、当期利益670億円を予想しています。予想の前提とした為替レートは、米ドルが140円、ユーロが155円です。なお、米国および同盟国による半導体製造装置の対中輸出規制強化に関して、当連結会計年度の業績に対する直接的な影響は限定的と考えておりますが、引き続き状況を注視してまいります。
中長期的には、半導体は社会の隅々まで広がるインフラストラクチャーとして、生産量の増加やさらなる高性能化、品質・信頼性向上への要求もより一層高まっていくものと予想します。また社会要請としての気候変動対策を背景に、エネルギー効率改善を実現する半導体技術の重要度も増しています。半導体メーカーは、技術開発を通じてこのような社会課題の解決に向けて日々取り組みを進めていますが、特に先端半導体においては、設計難易度、製造難易度は年々増しており、まさに複雑性の時代(Era of Complexity)を迎えています。
このような中、当社の経営理念である「先端技術を先端で支える」を忠実に遂行し、最先端のテスト・ソリューションで顧客の課題解決に貢献することで、半導体のイノベーションを支えながら、より良い社会の実現に寄与していきます。今後とも、すべてのステークホルダーに対する責任を果たすべく、誠心誠意取り組んでまいります。