決算レビュー

当第1四半期連結累計期間(2024年4月1日~2024年6月30日)の状況

経営成績の概況

2024年7月31日発表
(単位: 億円)

2024年3月期
第1四半期連結累計期間
2025年3月期
第1四半期連結累計期間
前年同期比
売上高 1,013 1,387 37.0%
営業利益 143 313 2.2倍
税引前四半期利益 130 319 2.5倍
四半期利益 92 239 2.6倍

当第1四半期連結累計期間における世界経済は、根強いインフレを背景に金融引き締め政策が継続したものの、全体としては底堅く推移しました。

このような世界経済情勢のもと、半導体市場は前年同期の調整局面から一転して回復傾向となりました。その中でも、データセンタ向けのHPCデバイスや、HBMなどの高性能DRAMといった、生成AIの普及に関連する半導体の需要が大きく伸びました。一方、自動車や産業機器向け半導体などは軟調に推移したことで、半導体全体としての需要の回復はまだらな様相を呈しました。

当社グループの半導体試験装置ビジネスにおいては、高性能半導体向けでの顧客の旺盛な設備投資を背景に、当社グループ製品の販売が前年同期比で大きく伸長しました。

これらの結果、売上高は1,387億円(前年同期比37.0%増)となりました。円安を含めた増収効果に加え、製品ミックスの変化もあり、営業利益は313億円(同2.2倍)、税引前四半期利益は319億円(同2.5倍)、四半期利益は239億円(同2.6倍)となりました。当四半期の平均為替レートは、米ドルが153円(前年同期135円)、ユーロが165円(同146円)、海外売上比率は96.2%(前年同期95.8%)でした。

半導体・部品テストシステム事業部門

(単位: 億円)

2024年3月期
第1四半期連結累計期間
2025年3月期
第1四半期連結累計期間
前年同期比
売上高 705 1,011 43.3%
セグメント利益(△損失) 183 325 77.3%

当部門では、SoC半導体用試験装置は、HPCデバイスやアプリケーション・プロセッサでの性能向上を背景に、先端プロセス品向けの売上が大幅に増加しました。一方で自動車や産業機器関連などの成熟半導体向けでの需要が軟調であることから、当社グループの関連する製品についても売上が減少しました。メモリ半導体用試験装置については、HBMをはじめとする高性能DRAMに向けた旺盛な試験装置需要を背景に売上が伸長しました。

メカトロニクス関連事業部門

(単位: 億円)

2024年3月期
第1四半期連結累計期間
2025年3月期
第1四半期連結累計期間
前年同期比
売上高 85 143 66.9%
セグメント利益(△損失) 0 25

当部門では、半導体試験装置に対する顧客の旺盛な需要を背景に、関連するデバイス・インタフェースの売上が伸長しました。ナノテクノロジー関連の売上も増加しました。

サービス他部門

(単位: 億円)

2024年3月期
第1四半期連結累計期間
2025年3月期
第1四半期連結累計期間
前年同期比
売上高 222 234 5.4%
セグメント利益(△損失) △6 14

当部門では、当社グループ製品の設置台数の増加に伴いサポート・サービスの売上は伸長しました。他方で、システムレベルテストにおいては、特定顧客向けの売上比率が高い製品の需要が軟調のため、売上が減少しました。売上ミックスの変動により、当セグメントの収益が改善しました。

財政状態の概況

当第1四半期末の総資産は、棚卸資産が139億円、営業債権およびその他の債権が99億円、のれんおよび無形資産が99億円、現金および現金同等物が87億円、それぞれ増加したことなどにより、前年度末比520億円増加の7,232億円となりました。負債合計は、未払法人所得税が91億円、営業債務およびその他の債務が84億円、それぞれ増加したことなどにより、前年度末比262億円増加の2,663億円となりました。また、資本合計は4,569億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前年度末比1.0ポイント減少の63.2%となりました。

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