当第3四半期連結累計期間(2024年4月1日~2024年12月31日)の状況
経営成績の概況
2025年1月29日発表
(単位: 億円)
2024年3月期 第3四半期連結累計期間 |
2025年3月期 第3四半期連結累計期間 |
前年同期比 | |
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売上高 | 3,507 | 5,474 | 56.1% |
営業利益 | 621 | 1,641 | 2.6倍 |
税引前四半期利益 | 596 | 1,632 | 2.7倍 |
四半期利益 | 471 | 1,212 | 2.6倍 |
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、欧米諸国を中心とした金融引き締め政策が緩和に向かう中で、全体として底堅く推移しました。一方で長期化するウクライナ、中東情勢など地政学リスク上昇に伴う先行きへの不確実性も高まりました。
このような世界経済情勢のもと、半導体市場は、前年同期の調整局面から一転して回復傾向となりました。自動車や産業機器関連などのAI用途以外の半導体は依然として軟調に推移したものの、データセンタ向けのHPCデバイスや高性能DRAMなど、AIの普及に関連する半導体需要が市場の伸びを牽引しました。
当社グループの半導体試験装置ビジネスにおいては、AI関連の高性能半導体向け需要が大幅に拡大しました。当社グループは、顧客の要求納期に最大限応えるべく、タイムリーな部材調達および製品供給能力の確保に努めました。コア部品に対する既存サプライヤーとの長期契約やサプライチェーン複線化などの施策を通じた取り組みが奏功しました。
この結果、売上高は5,474億円(前年同期比56.1%増)、営業利益は1,641億円(同2.6倍)、税引前四半期利益は1,632億円(同2.7倍)、四半期利益は1,212億円(同2.6倍)となりました。旺盛な試験装置需要と高収益製品の販売比率上昇、円安による増収・増益効果などにより、いずれも第3四半期連結累計期間における過去最高額を更新しました。当第3四半期連結累計期間の平均為替レートは、米ドルが152円(前年同期142円)、ユーロが165円(同154円)、海外売上比率は97.6%(前年同期96.1%)でした。
半導体・部品テストシステム事業部門
(単位: 億円)
2024年3月期 第3四半期連結累計期間 |
2025年3月期 第3四半期連結累計期間 |
前年同期比 | |
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売上高 | 2,400 | 4,142 | 72.6% |
セグメント利益(△損失) | 653 | 1,607 | 2.5倍 |
当部門では、自動車や産業機器関連などの成熟半導体向け試験装置需要は軟調である一方で、半導体の複雑性の増加、HPCデバイスなどの性能向上を背景に、高性能SoC半導体用試験装置の売上が大幅に増加しました。メモリ半導体用試験装置については、HBMをはじめとする高性能DRAMに向けた旺盛な試験装置需要を背景に売上が大幅に伸長しました。
メカトロニクス関連事業部門
(単位: 億円)
2024年3月期 第3四半期連結累計期間 |
2025年3月期 第3四半期連結累計期間 |
前年同期比 | |
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売上高 | 359 | 551 | 53.5% |
セグメント利益(△損失) | 49 | 133 | 2.7倍 |
当部門では、旺盛な半導体試験装置需要を背景に、関連するデバイス・インタフェースの売上が伸長しました。ナノテクノロジー関連の売上も増加しました。
サービス他部門
(単位: 億円)
2024年3月期 第3四半期連結累計期間 |
2025年3月期 第3四半期連結累計期間 |
前年同期比 | |
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売上高 | 748 | 781 | 4.4% |
セグメント利益(△損失) | 43 | 57 | 33.5% |
当部門では、当社グループ製品の設置台数の増加に伴いサポート・サービスの売上が伸長しました。利益面では、増収に加え、売上ミックスの変動により、当セグメントの収益性が改善しました。なお、前年同期のセグメント利益は、取引先との係争に関する受取和解金等による利益約32億円を含んでいます。
財政状態の概況
当第3四半期末の総資産は、現金および現金同等物が893億円、営業債権およびその他の債権が227億円、棚卸資産が84億円それぞれ増加したことなどにより、前年度末比1,226億円増加の7,938億円となりました。負債合計は、未払法人所得税が321億円、営業債務およびその他の債務が120億円それぞれ増加したことなどにより、前年度末比569億円増加の2,969億円となりました。また、資本合計は4,969億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前年度末比1.6ポイント減少の62.6%となりました。