中長期経営方針

2026年6月26日更新

1. 中長期経営方針「グランドデザイン」

当社グループは、経営理念である「先端技術を先端で支える」を体現する会社であり続けるため、長期的にどうありたいか、そしてそのために何をなすべきか等の当社グループの進むべき方向性を、2018年より中長期経営方針「グランドデザイン」として定めています。
2018年版の「グランドデザイン」のもとでは、第1期と第2期の二つの中期経営計画を推進し、当初の構想を超えた規模とスピードで当社グループの市場シェア向上、業容拡大、収益性改善を実現しました。

そして2024年、当社グループをさらに発展させるため、また当社グループが顧客や社会にとって価値ある存在であり続けるため、「グランドデザイン」をそれまでの経営・事業体制の変化や当時最新の長期事業環境見通しを踏まえた内容へ改定しました。
当社グループは今後、この改定版「グランドデザイン」に則り、ステークホルダーへの提供価値の拡大と経営基盤の強化に努めてまいります。

ビジョン・ステートメント

半導体バリューチェーンで最も信頼され、最も価値あるテスト・ソリューション・カンパニーへ
(Be the most trusted and valued test solution company in the semiconductor value chain)

当社グループは、提供価値の拡大を通じ、すべてのステークホルダーから半導体バリューチェーンで最も信頼され、最も価値あるテスト・ソリューション・カンパニーとなることを目指します。

経営における長期的目標

半導体は、サステナブルな社会の実現や多様な産業の発展に向けて今後も不可欠な存在とされています。そして現在の当社グループにおけるほぼすべての事業は、より性能に優れた半導体の実現と普及に深く結びつくものとなっています。このことから当社グループが経営理念に基づき、先端の技術開発を通じてより良い半導体の開発と普及に寄与していくことは、自社の持続的な成長のみならず、さらなる「安全・安心・心地よい」社会実現に向けても直接的に貢献する行為であり続けると考えます。

今後当社グループは、テストの複雑化への対応などを含めた顧客課題の解決を軸としながらサステナブルな社会実現につながる取り組みを推進し、それを通じて各ステークホルダーに対して提供する経済的・社会的価値を多面的かつバランスよく拡大することを、経営における長期的な目標とします。

2. 第3期中期経営計画(MTP3、2024~2026年度)の概要

半導体テスト関連市場は、短期的なダウンサイクルを織り込みつつも、中長期的に成長を続けると見込んでいます。また半導体市場の拡大に加え、半導体の複雑性への対応が業界における構造課題となる中で、当社グループの事業機会は中長期的に拡大するものと考えています。

このような環境のもと、当社グループは、改定した「グランドデザイン」に則り策定した、第3期となる3か年中期経営計画(MTP3)を2024年度より展開しています。MTP3で掲げた各戦略施策については、"Automation of Test" の提供実現に向けた取り組みや、その基盤となる業界内エコシステムの構築を筆頭に、総じて想定を上回る進捗と認識しています。MTP3の最終年度となる2026年度は、中長期的な企業価値向上に向けた各種の取り組みを引き続き推進いたします。

戦略

1. Outpace the growth in our core market (コア市場の成長率を上回る成長実現)
当社グループの今後のコア市場においては、半導体の生産量増加、半導体の高性能化、そして半導体の複雑性進行への対応が重要な成長機会となると想定しています。これに対しては、個々のテスト・ソリューションの性能向上に加え、顧客に“Automation of Test”、すなわち半導体テストの効率性向上をもたらす新たな価値を、当社グループが擁する多様な製品・ソリューション群の有機的な結合や社外パートナーとの連携などを通じて創造します。これらにより、市場成長率を上回る事業成長を引き続き実現することを目指します。

2. Expand adjacently / new businesses (近縁市場・新規事業領域への展開)
半導体の高性能化や複雑性が進行する中では、より広く、統合されたテスト・ソリューションが望まれます。当社グループはこれまでもシステムレベルテストやテスト周辺機器への事業展開を進めてきましたが、今後もこのアプローチを継続することで顧客への提供価値をさらに拡大します。具体的には、当社製品のインストールベースを活用したフィールド・サービスやAdvantest Cloud Solutions™の販促に取り組むほか、Applied Research & Venture の取り組みを通じた事業機会創生にも挑戦します。

3. Drive operational excellence (オペレーショナル・エクセレンスへの取り組みを推進)
当社グループは、技術、ノウハウ、リソースの活用を部門横断的に進めることで、半導体業界におけるテスト課題を解決していきます。また、当社グループのステークホルダーすべてにとって価値がある企業となるためには、製品や技術面の優秀さだけではなく、あらゆるオペレーションの効率性と有効性を高めていく必要があると認識しています。それに向け、DXを通じた社内オペレーションの迅速化と省人化、強靭なサプライチェーンの構築、有能人財の登用や社員教育の拡充などによる人的資本強化、AIやデータ・アナリティクスを活用した社内生産性向上などに取り組みます。

4. Enhance sustainability (サステナビリティの取り組み強化)
気候変動や人権問題をはじめとするサステナビリティ課題に対する能動的かつ積極的なアクション、法令遵守や企業倫理の徹底を含めた責任ある事業活動の遂行、リスクマネジメントの強化やコーポレート・ガバナンスの高度化などを通じて企業価値向上基盤をさらに強化するとともに、各ステークホルダーからより厚い信頼を得られるよう努めます。またサステナビリティに関する取り組みの推進にあたっては、その根源となるものは企業内の共通カルチャーや価値観であることから、これらの醸成と浸透にも努めます。

経営指標

MTP3では、上記の4つの戦略を通じて収益拡大、収益性改善、資本効率向上を図ることで、企業価値の向上に取り組みます。これに沿い、MTP3において重視する経営指標を売上高、営業利益率、当期利益、投下資本利益率(ROIC)、基本的1株当たり当期利益(EPS)とし、これらの向上に努めます。各指標の進捗を中長期視点で評価するため、下記の経営指標は、市場変動の影響を平準化できる3か年平均の値を用いています。

なお2025年10月、AI/HPC半導体のテスト需要が想定した以上に力強く推移する見通しとなったこと、及び市場シェア拡大等の社内戦略施策の進捗を踏まえ、2024年6月に公表した当初の内容から全指標を上方修正しています。

MTP3(2024~2026年度)
平均目標※1
2024年度実績※2 2025年度実績※2
売上高 8,350~9,300億円 7,797億円 11,286億円
営業利益率 33~36% 29.3% 44.2%
当期利益 2,070~2,480億円 1,612億円 3,754億円
投下資本利益率※3(ROIC) 34~39% 31.5% 54.4%
基本的1株当たり当期利益(EPS) 284~341円 218.67円 515.15円
  1. 2025年10月時点での修正値。修正値は、2024年度及び2025年度上期の実績値に、その時点における2025年度下期及び2026年度の業績予想を加味したもの。前提とした為替レートは1米ドル=140円、1ユーロ=155円。
  2. 2024年度の為替レート実績は1米ドル=153円、1ユーロ=164円。2025年度の為替レート実績は1米ドル=150円、1ユーロ=173円。
  3. 投下資本利益率:NOPAT÷投下資本(期首・期末平均)。NOPAT:営業利益×(1-税負担率25%)。投下資本:借入金+社債+資本合計(リース負債含まず)

2025年10月28日発表資料

2024年6月25日発表資料

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