DCパラメトリック試験データを瞬時に分析しテストを最適化
ACS Dynamic Parametric Test™ (DPT)は、Wafer Acceptance Test(WAT)またはe-Testとも呼ばれるDCパラメトリック試験を最適化するソリューションです。この試験は通常、ウェーハの製造工程で実行されるか、もしくはウェーハがファブから前工程に搬送される際に行われます。テスト・システムV93000 SMU8向けソリューションであるACS DPT™は、過去に蓄積したデータだけでなくテストしたばかりのデータを加えたProcess Control Monitoring(PCM)によりテスト・フローをよりきめ細かく制御します。
ACS DPT™は、アドバンテストと業界最大手の半導体データ分析ソリューション・プロバイダーであるPDF Solutions Inc.が業務提携し共同開発しました。PDF社の"Exensio®"データ解析ソフトウエアをベースとするACS DPT™は、測定結果やユーザーが定義した入力データに基づいて、パラメトリック試験プログラムを瞬時に調整する機能を持ち合わせています。測定結果に異常や予想外の傾向が検出された場合、テスト・フローをその場で調整し、テスト対象のウェーハから追加の特性データを収集します。ウェーハがプローバ用チャック上にある間に、予期しない測定結果にも速やかに根本原因を調査することで、ロットのリコール、ウェーハの位置合わせ、およびテスト・プログラム・コードの変更が不要になります。これらはすべて、あらかじめ決められた「ルール」 を介して行われます。ルールで定義した条件に合致すると、以降の一連のステップが人の判断を介さず自動で実行されます。
ACS DPT™は、ウェーハ特性の中で監視対象とすべき特定の値、統計データ、傾向を収集します。異常値が検出された場合、DPTはあらかじめ決められた追加フローを実行し、デバイスとウェーハの特性をより詳細に分析します。例えば、スポット測定で異常値が検出された場合、より広い幅での特性評価や、トポロジーマッピングを作るために隣接するダイを詳しく測定することができます。このようにして、元の測定値エラーが1回限りの欠陥によるものなのか、プロセス機器の問題を示すウェーハ上の望ましくない傾向なのかを判断することができます。
これらのフローは全て、PDF Exensio® のDynamic Test Controller(DTC)ソフトウエアとV93000との間で自動的に実行されます。まず、V93000上のExensio® エージェントが、監視すべきデータの「ルール」を事前にプログラムされたExensio® DTCにテスト結果を送信します。テスト結果に特異値が検出されると、Exensio® DTCはV93000およびプローバドライバに対しあらかじめ決められたフローを指示し、テスト・フローをその場で調整します。
PDF社の「Exensio®」の詳細については、 www.pdf.com をご参照ください。
ACS DPT™ 機能の概要:
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工程データに基づいてテスト・フローを設定
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工程のルールとアクションをプログラムで制御
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テスト結果の特異値を監視
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問題の調査を自動的に実行
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特異値の検出ルールと追加フローをプログラム制御
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複数のテスト・システムのデータを監視し制御
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テストしたばかりのデータを元にテスト・フローを設定
ユーザーのメリット:
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その場でテスト・フローを調整し、テスタおよびエンジニアの貴重なリソースを節約
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BKM (Best Known Methods)を一貫して適用
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ルールでテスタのスループットを調整
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統計履歴を経時的に生成
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ウェーハ試験、パッケージ試験、バーンイン試験へのフィードバック
- 概要
- ACS RTDI™
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ACS Dynamic Parametric Test powered by PDF Exensio®
- ACS Adaptive Probe Cleaning™ (APC)
- ACS EASY™(ACS Engineering AI Studio for Yield Improvement)
- ACS TE-Cloud™