製品への取り組み

私たちの事業活動が地球環境に与える影響を理解し、環境影響の緩和・低減に向けた活動を実践しています。ここでは私たちの環境保全に関わる取り組みをご紹介します。

グリーン製品

基本的な考え方

社会の持続可能な発展への貢献、地球環境に配慮した事業活動の展開は、今日の会社経営においては必須の事項となっています。アドバンテストグループでは高精度・高品質を第一に、環境保全という視点で製品開発に取り組み、「省エネルギー・省資源対策」「リサイクル性の向上」「有害物質の排除」の3つのポイントで環境に配慮した製品をグリーン製品と認定しています。グリーン製品においては環境負荷の低減と同時に経済的な価値の向上も見られるため、当社グループではグリーン製品の提供が社会的要求に応え、お客さまのメリットにもなるとの考えに基づき、取り組みを2005年から推進しています。

グリーン製品提供までの流れ

アドバンテストグループでは、すべての製品に対して製品環境アセスメントを実施しています。
製品環境アセスメントでは、省エネ・省部材・小型化、リサイクル設計、有害物質の排除などの項目について審査しています。
新製品の場合は、製品環境アセスメントに加えて、アドバンテストで定めた「グリーン製品自主基準」をクリアした製品に、グリーン製品認定品として「エコラベル(タイプⅡ)」を付与しています。新製品はグリーン製品が100%となるべく設計を行っています。

グリーン製品提供までの流れのフロー
開発された新製品はグリーン製品自主基準を基に環境アセスメントが行われ、判定に合格をするとエコラベルが付与されます。新製品開発は有害物質排除、リサイクル設計、省エネ、省部材、小型化といったグリーン設計基準が適用され、審査を行います。

アドバンテストのエコラベル

アドバンテストグループのエコラベルは、独自にデザインしたもので、3つの緑色は「省エネ・省資源」「リサイクル設計」「有害物質の排除(グリーン調達)」を表現しています。

グリーン製品に付与するエコラベル。 「省エネ・省資源」「リサイクル設計」「有害物質の排除(グリーン調達)」を表現し他アドバンテスト独自のデザインです。

省エネ、省資源

製品の環境負荷の低減を推進するため、製品の省エネルギー、省部材、小型化を考慮した製品設計を行っています。
従来製品に対するエネルギーの削減率は、テスタと計測器で20%以上、ハンドラおよびナノテク製品等で10%以上を基準としています。
同様に部材および小型化の削減率は、すべての製品において10%以上を基準としています。

注)上記削減率は、性能換算を行った値となります。

リサイクル設計

リサイクル設計においては、製品廃棄の際、処理に注意が必要な部位の情報提供を行い、自社で設計した樹脂部品には、リサイクル可能な素材を90%以上使用しています。また、解体は一般工具で容易に解体を可能にし、二次電池類はリサイクルマークのある電池を使用しています。

有害物質排除(グリーン調達)

製品から有害物質を排除するために、IEC62474に基づいた禁止物質の社内基準を定め、製品に使用する部品、部材に含有する有害物質の調査を行っています。当社製品の一部は2017年7月よりRoHS指令の実行対象となっているため、対応体制を構築し、本調査結果を用いて対象有害物質の排除を行っています。
なお、当社の主要製品は半導体の検査装置であり、製造製品ではないため、主要製品を通じたPFAS等のガスの排出はありません。

2023年度認定の「グリーン製品」

2023年度は、半導体テスト・システム、テスト・ハンドラ、電子計測・医療機器関連の計5製品をグリーン製品として認定し、お客様に提供しています。

製品リサイクル

アドバンテストでは、製品リサイクルを関連会社である(株)アドバンテスト プリオウンド ソリューションズ(APO)を通じて行っています。フィールドサポート(FS)本部と連携して市場に出荷された製品のサポートを中心に使用されなくなるまでの様々なお客さまのご要求に応えています。
お客さまで必要のなくなった製品に対する1つのソリューションが、リサイクルです。現状、リサイクルは国内限定のソリューションですが、グローバル対応の要否等々の課題も視野にいれて活動していきます。

基本的な考え方

アドバンテストグループは、販売した装置のリユースとリサイクルに積極的に取り組み、リユースの見込みのない装置は有価買い取りし、再資源リサイクルとすることを基本方針としています。

リサイクルポリシー

  1. 1.
    手解体による回収率100%の実現
  2. 2.
    リサイクル再販売先の明確化とトレーサビリティの確保
  3. 3.
    お客様とともに地球環境保全を推進
  4. 4.
    有害物質の正しい処理の実施(有害物質:水銀リレー、イオン式煙センサ、内部冷却水、フロリナート)

脱プラスチックへの取り組み

アドバンテスト群馬工場では、15年以上前から、テスト・システムなどの当社製品を輸送する際に強化ダンボールで梱包し、脱プラスチック・廃棄物削減に貢献しています。さらに製品を載せるパレットも強化ダンボールを使用し、プラスチック類の低減を実現しています。

ダンボールは、当社取引先の段ボール会社の協力により適切なサイズで製作されているため、安全で無駄のない輸送に役立っています。また段ボールは、以前使用していた木材に比べ重さが半分程度であるため、製品輸送の際のCO2削減にも貢献でき、梱包だけでなく出荷先での開梱も簡単なことから、作業員の負担軽減にもつながっています。1つのダンボール梱包材が、1製品の輸送に1回のみ使用され、出荷先のルールに基づいてリサイクルされていきます。

2023年度のリサイクル実績

下図のリサイクルのフローのように手解体により分解され、リサイクル等された製品は以下のとおりです。当社の3R活動の詳細は「お客さまの3Rへの貢献」を参照ください。

左右にスワイプ可能です
APO売上日 リサイクル処理された重量(kg) 台数 備考
2023/4/27 27,460 24 2023年2月:T5722, T6672, T3347A等
2023/8/30 32,040 10 2023年5月、6月:T3324, T6672, T5335P等、他社製品含む
2023/10/31 3,080 1 2023年9月:他社製品
2023/12/28 15,460 18 2023年7月、8月:T5722A, T5335P,T3347A,T6573等
合計 78,040 53
実際のリサイクルのフロー
廃棄されるテスターは手で解体され、分別された後に素材メーカーへ引き渡されます。

製品リサイクル・システム

アドバンテストの製品リサイクル・システムをご利用いただくことにより、使用済み製品の適正な処理、高いリサイクル率(90%以上)、適正なコストでのリサイクル処理が可能です。

1 お客さま アドバンテスト プリオウンド ソリューションズへお問合せ アドバンテスト プリオウンド ソリューションズがお客さまへご回答 2 アドバンテスト プリオウンド ソリューションズがお見積りお客さまへご提示 ご契約 3 アドバンテスト プリオウンド ソリューションズがお客さまのアドバンテスト製品を解体・運搬 修理・整備をして別のお客さまへ中古販売 もしくは、4 再資源化 中間処分業者から再資源化業者へ 5 再生素材を各種工業製品として再生

お客さまのメリット

  • 当社が提供した製品の技術情報に基づき、リサイクル施設の専門スタッフが有価物や有害物質を含有する部材を解体、分離し適正に再資源化を行うことができます。
  • ご希望により、「リサイクル処理証明書」を作成いたします。

取り扱い対象となる使用済み製品

半導体試験装置
  • メモリ・テスト・システム
  • SoCテスト・システム
  • テスト・ハンドラ
  • デバイス・インタフェース ほか
測長SEM/欠陥レビューSEM装置ほか

お問い合わせ窓口

運用実務、見積もり、お客さまとの個別契約、リサイクル費用精算など

株式会社アドバンテスト プリオウンド ソリューションズ

(古物商許可:東京都公安委員会 第301011008681)

TEL
03-3214-7500

サプライチェーン排出量への取り組み

気候変動への対応は、個社の努力のみでは効果が限定的であり、サプライチェーンや業界団体を巻き込んだ活動が求められます。アドバンテストグループは、GHG(Green House Gas)排出削減目標の達成に向けて、サプライチェーンを通じた中長期的な環境負荷低減に積極的に取り組みます。

サプライチェーン全体における排出
サプライチェーン排出量=Scope1排出量+Scope2排出量+Scope3排出量
Co2排出は当社自身の活動だけでなく、当社の上流の工程や、出荷後の下流のプロセスも含まれます。上流には購入する物品・サービス、資本財、燃料・エネルギー関連活動、輸送・配送、事業から出る廃棄物、それらに関連する出張や通勤、リース資産からの排出が含まれます。下流には輸送・配送、販売した製品の使用、販売した製品の廃棄にともなう排出が含まれます。当社自身の活動はScope1+2、上流および下流の活動はScope3にカテゴライズされます。

サプライチェーン排出量削減活動を推進するためのタスクフォース

2021年度にサプライチェーン排出量削減活動を推進するためのタスクフォースを立ち上げました。Scope1+2,3のSBTi認定目標を達成に向け、サプライチェーン全体でサプライチェーン排出量削減活動を進めます。
当社のサプライチェーン排出量において、Scope3「カテゴリー1:購入した製品・ サービス」、「カテゴリー11:販売した製品の使用」におけるGHG排出量が多くを占めています。自社のScope1+2に加え、Scope3「カテゴリー1:購入した製品・ サービス」、「カテゴリー11:販売した製品の使用」の削減が課題となります。

GHG排出量割合(2023年度実績)
Scope3 カテゴリー11(販売した製品の使用)61% Scope3 カテゴリー1(購入した製品・サービス) 35% Scope1+2、およびScope3(カテゴリー1, 11以外)4%

(1)タスクフォース1:製品開発におけるGHG削減活動(Scope3 カテゴリー11)

ESG行動計画2021-2023
左右にスワイプ可能です
重点テーマ 目標 KPI 2021 2022 2023
バリューチェーン
(Scope3)
1テスト当たりのCO2換算排出量(原単位)を2030年までに50%削減する 原単位削減率(2018年度比) 目標値 原単位算出定義決定 20%
結果 原単位算出定義決定 原単位算出定義決定済 目標見直し中
サステナビリティ行動計画
左右にスワイプ可能です
ステークホルダー 重点テーマ 目標 担当役員(注1) KPI 目標値(2026年度)
顧客 気候変動対策・
環境負荷軽減
製品の環境性能向上 CTO 電力最適化製品の開発 2024年度中に決定

タスクフォース1では、グローバルの開発部門と連携し、GHG排出の削減を推進します。ESG行動計画2021-2023で掲げた目標については、原単位での削減率の算出が困難と判断したため、目標を見直し、新たにサステナビリティ行動計画に、製品の環境性能向上を目標に掲げました。電力最適化製品の開発し、製品開発を通じたGHG削減に貢献していきます。

(2)タスクフォース2:取引先との協働による取り組み(Scope3 カテゴリー1)

ESG行動計画2021-2023
左右にスワイプ可能です
重点テーマ 目標 KPI 2021 2022 2023
バリューチェーン
(Scope3)
部品調達先、生産委託先の再生可能エネルギー利用を推進する 再エネを導入したサプライヤーの数 目標値 10 20 40
結果 12 22 40
サステナビリティ行動計画
左右にスワイプ可能です
ステークホルダー 重点テーマ 目標 担当役員(注1) KPI 目標値(2026年度)
サプライヤー 温室効果ガス排出削減
(スコープ3)
サプライチェーンの脱炭素化 CSCO 主要取引先に占める再生可能エネルギー導入率(注2) 60%

タスクフォース2では調達部門と連携し、サプライヤーの再生可能エネルギー利用促進によるGHG排出の削減を推進します。ESG行動計画2021-2023で掲げた目標を達成し、2023年度において40社のサプライヤーに再生可能エネルギーを導入いただきました。サステナビリティ行動計画においても、サプライチェーンの脱炭素化を目標に掲げ、活動を継続します。当社は主要なサプライヤーを対象に「サプライチェーンCSR調査」を年1回実施しています。2021年度から再生可能エネルギーの導入状況および温室効果ガス排出量の実績調査を追加し、サプライヤーの気候変動への取り組みに対する調査を充実しました。本調査により、サプライヤーの再生可能エネルギーの導入状況を把握するとともに、調査結果の分析・評価に基づいた個別のフィードバックを行いました。これらの活動を通じて、温室効果ガス排出量削減の必要性・重要性の理解を得ることにより、サプライヤーの再生可能エネルギー利用を促進します。また、Scope3 Category 1(購入した製品・サービス)において、購入金額に比例して増加するGHG排出量の算出方式からの脱却が課題です。サプライヤーのスコープ1,2,3の値がScope3 Category 1(購入した製品・サービス)のGHG排出量に反映される計算方法を確立し、サプライヤーのスコープ1,2,3の削減の協力を求めることで、削減推進を検討します。

(3)タスクフォース3:顧客との協働によるGHG削減活動(Scope3 カテゴリー11)

タスクフォース3では営業部門と連携し、顧客との協働によるGHG排出の削減を推進します。当社は顧客との対話を通じ、サプライヤーに対する要望や期待と、顧客が掲げる気候変動に対する方針・目標を共有しました。サプライヤーに対する要望や期待を踏まえて、当社が果たすべき役割や、当社の戦略に取り込むべき課題に落とし込み、ESG活動に反映していきます。また、顧客が掲げる気候変動に対する方針・目標を理解し、サプライチェーンの一員として、顧客との協働によるGHG削減に貢献します。また、Scope3 Category 11(販売した製品の使用)において、販売台数に比例して増加するCO2排出量の算出方式からの脱却が課題です。顧客の再生可能エネルギーの値がScope3 Category 11(販売した製品の使用)に反映される計算方法を確立し、顧客の再生可能エネルギー導入率の増加の協力を求めることで、削減推進を検討します。

(4)タスクフォース4:事業活動によるCO2排出量の削減(Scope1+2)

ESG行動計画2021-2023
左右にスワイプ可能です
重点テーマ 目標 KPI 2021 2022 2023
気候変動
(Scope1+2)
事業活動によるGHG排出量を2030年までに60%削減する(2018年度比) GHG排出量削減率 目標値 35% 38% 40%
結果 34% 46% 53%
再生可能エネルギー導入率を全社で2030年までに70%とする 再生可能エネルギー導入率 目標値 50% 53% 55%
結果 54% 63% 65%
サステナビリティ行動計画
左右にスワイプ可能です
ステークホルダー 重点テーマ 目標 担当役員(注1) KPI 目標値(2026年度)
地球環境 温室効果ガス排出削減
(スコープ1+2)
スコープ1+2におけるGHG排出量削減 CSO GHG排出量削減率 65%(2018年度比)
再生可能エネルギーの導入 CSO 再生可能エネルギー導入率 80%

タスクフォース4では省エネルギー設備、再生可能エネルギー導入などにより、事業活動によるGHG排出量の削減を推進します。ESG行動計画2021-2023で掲げた目標を達成し、2023年度においてGHG排出量削減率53%、再生可能エネルギー導入率65%を達成しました。サステナビリティ行動計画においても、これまでの目標をさらに引き上げ、スコープ1+2におけるGHG排出量削減、再生可能エネルギーの導入を目標に掲げ、活動を継続します。今後、さらに排出量削減を進めるために、さらなる再生可能エネルギーの導入が必要となりますが、韓国、台湾、シンガポール等、そもそも再生可能エネルギーの供給が少なく、購入困難な地域における再生可能エネルギーの導入が課題となります。弊社が加盟しているRE100を通じ、各国政府への再生可能エネルギーの供給増加の働きかけに期待しつつ、各国の再生可能エネルギーの状況調査を継続し、再生可能エネルギー導入推進の糸口を探ります。

GHG排出量と削減率の推移(Scope1+2)
2018年度 Scope1 5kt-CO2e Scope2(市場ベース) 33kt-CO2e 2019年度 Scope1 4kt-CO2e Scope2(市場ベース) 29kt-CO2e GHG排出削減率(2018年度比) 11% 2020年度 Scope1 4kt-CO2e Scope2(市場ベース) 24kt-CO2e GHG排出削減率(2018年度比) 26% 2021年度 Scope1 4kt-CO2e Scope2(市場ベース) 21kt-CO2e GHG排出削減率(2018年度比) 34% 2022年度 Scope1 3kt-CO2e Scope2(市場ベース) 17kt-CO2e GHG排出削減率(2018年度比) 46% 2023年度 Scope1 2kt-CO2e Scope2(市場ベース) 16kt-CO2e GHG排出削減率(2018年度比) 53%
再生可能エネルギー量と再生可能エネルギー導入率の推移
2018年度 国内0MWh 海外9,200MWh 導入率12% 2019年度 国内0MWh 海外23,072MWh 導入率28% 2020年度 国内8,327MWh 海外31,629MWh 導入率44% 2021年度 国内16,859MWh 海外33,994MWh 導入率54% 2022年度 国内18,877MWh 海外41,765MWh 導入率63% 2023年度 国内21,807MWh 海外47,188MWh 導入率65%
GHG排出量の推移(Scope3)
2018年度 カテゴリー1 490kt-CO2e カテゴリー11 1,175kt-CO2e 上記以外 29kt-CO2e 2019年度 カテゴリー1 400kt-CO2e カテゴリー11 855kt-CO2e 上記以外 35kt-CO2e 2020年度 カテゴリー1 482kt-CO2e カテゴリー11 1,152kt-CO2e 上記以外 49kt-CO2e 2021年度 カテゴリー1 672kt-CO2e カテゴリー11 1,319kt-CO2e 上記以外 62kt-CO2e 2022年度 カテゴリー1 967kt-CO2e カテゴリー11 1,991kt-CO2e 上記以外 80kt-CO2e 2023年度 カテゴリー1 882kt-CO2e カテゴリー11 1,520kt-CO2e 上記以外 70kt-CO2e
  • (注1)
    担当役員一覧は、有価証券報告書「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況 ①役員一覧」に記載のとおりであります。
  • (注2)
    取引金額ベースで上位85%を占めるTier1サプライヤーを主要取引先と定めています。

国内拠点における気候変動への取り組み

2021年4月より群馬工場の電力を再生可能エネルギー由来100%に切り替え

2021年より群馬工場では使用する電力量の100%を再生可能エネルギー由来の電力でまかなっています。この再生可能エネルギーは、群馬県が保有する水力発電所を電源とする、CO2フリーかつ地産地消の電力です。電気料金の環境付加価値分上乗分) は群馬県による未来創生に関わる取り組みに活用されます。

海外拠点における気候変動への取り組み

再生可能エネルギー導入の事業所

2012年よりAdvantest America, Inc.(AAI)では、再生可能エネルギーを導入しています。風力発電によるグリーン電力証書を購入し、事業所で使用する電力量の約90%を再生可能エネルギーでまかなっています。またAAIは、2012年より米国環境保護庁(EPA)の「グリーン電力パートナーシップ」(EPAが推進する再生可能エネルギー購入の取り組み)に加盟し、継続してグリーン電力の普及拡大に貢献しています。

グリーン電力証書
(アメリカ)

2019年よりAdvantest Europe GmbH(AEG)では、再生可能エネルギーを導入しています。太陽光発電等による再生可能エネルギーを導入し、事業所で使用する電力量の約100%を再生可能エネルギーでまかなっています。

グリーン電力証書
(ドイツ)

2022年よりAdvantest (China) Co., Ltd.(ATC)では、再生可能エネルギーを導入しています。太陽光発電によるグリーン電力証書を購入し、事業所で使用する電力量の100%を再生可能エネルギーでまかなっています。

グリーン電力証書
(中国)

資源循環

アドバンテストグループは、循環型社会を目指し、3R(Reduce:発生抑制、Reuse:再使用、Recycle:再資源化)を推進します。

廃棄物のリサイクル化への取り組み

アドバンテストグループでは、2009年度より継続している部品分別の取り組みを強化し、コンプライアンスを徹底したうえで、排出物の有価物化に努めています。

事業活動で排出される廃棄物(梱包材等含む)は、関連する法律または各地域の法令に従い、分類ごとに委託業者へ処分方法を明示したうえで適正に処理し、素材ごとにリサイクルしています。

廃棄物発生量/リサイクル率推移

集計範囲:アドバンテストグループ
2019年度 廃棄物発生量(国内+海外) 1,241t リサイクル率(国内) 61.1% リサイクル率(海外) 67.6% 2020年度 廃棄物発生量(国内+海外) 1,282t リサイクル率(国内) 63.1% リサイクル率(海外) 72.1% 2021年度 廃棄物発生量(国内+海外) 1,246t リサイクル率(国内) 64.1% リサイクル率(海外) 77.3% 2022年度 廃棄物発生量(国内+海外) 1,352t リサイクル率(国内) 87.7% リサイクル率(海外) 73.9% 2023年度 廃棄物発生量(国内+海外) 1,375t リサイクル率(国内) 94.5% リサイクル率(海外) 61.3%
  • 国内廃棄物発生量およびリサイクル量について有価物を含んだ重量で集計し、開示しています。
  • 廃棄物発生量のうち、リサイクル量に計上していた一部について、処理委託先への問い合わせを通じリサイクルされていないことが判明したことから、過去データにさかのぼってデータを再集計しています。

製紙機導入で、新たな循環サイクルを実現

アドバンテストは、2020年より使用済の紙から新たな紙を再生する、製紙機を導入しています。この機械により、以前は外部で融解処分していた機密文書の大半を再生紙に生まれ変わらせ、再生紙から名刺を作成して社内で広く活用しています。
また、再生紙を使用してオリジナルのノートを作り、当社のビオトープ見学に訪れた地元の小学生たちや、会社見学に訪れた特別支援学校の生徒や先生たちにプレゼントするなど、再生紙の学習用途にも貢献しています。

機械の操作やノートの作成は、障がいを持つメンバーが担当しています。メンバーが社会人となってアドバンテストグループの一員として活躍することは、メンバー自身の母校への恩返しにもつながっています。アドバンテストは製紙機導入により、環境対策、障がい者雇用、教育支援など様々な面をとおして、新たな循環サイクルを実現しています。
障がい者雇用の詳細は、「ダイバーシティへの取り組み」 から参照ください。

再生紙を使用して作った
オリジナルノート
製紙機を操作する様子

廃プラスチックの適正廃棄とマテリアルリサイクル

日本国内の産業廃棄物の廃プラスチックは、100%マテリアルリサイクルを実施しています。群馬工場では、部材容器のトレー、マガジンが廃プラスチックとなって排出されます。従業員一人ひとりが、容器にあるリサイクル識別表示マークを確認し、塩化ビニル含有の分別廃棄を実施しています。これにより、通常の廃プラスチックは、高品位の固形燃料である「RPF」(Refuse Paper & Plastic Fuel)の主原料となります。
また、塩化ビニル含有廃プラスチックは、破砕・焼却後、溶融スラグとして路盤材等に使用されます。

PCB含有物の適正廃棄

PCB(ポリ塩化ビフェニル)を含有するコンデンサ3台、蛍光灯/安定機器を保有していましたが、2017年度内にすべてのPCB含有機器を適正に廃棄しました。

水資源の有効利用

アドバンテストにおける水資源の使用用途は、空調設備の運転や厨房用水、トイレ洗浄・飲料用水が大部分を占めています。主要事業所では、工業用水を有効利用しています。トイレの洗浄水の他、夏期の冷房効果を高めるため、屋上に設置したスプリンクラーによる散水に利用しています。また、一部の事業所では、上水をろ過し、超純水を使用しています。なお、当社排水量の約90%が生活系排水です。現時点で排水の再利用および雨水の利用は実施していません。

引き続き、従業員一人ひとりが節水に努めるのはもちろんのこと、水資源の有効利用に努めていきます。

用水使用量/排水量の推移

集計範囲:アドバンテストグループ
単位は㎥ 2019年度 用水使用量 260,838 排水量 148,693 2020年度 用水使用量 250,271 排水量 142,585 2021年度 用水使用量 236,405 排水量 130,648 2022年度 用水使用量 242,129 排水量 112,769 2023年度 用水使用量 279,740 排水量 146,431
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