あ行
ICソケット
パッケージされたデバイスとテスタの間を電気的に接続する、テスト用ソケットの総称。
IDM
Integrated Device Manufacturerの略称。設計・製造・販売まで一貫して手がける半導体メーカー。
アプリケーション・プロセッサ
スマートフォンの動作を制御する半導体。先端の半導体プロセス採用によってテストの複雑化が最も進展している品種の一つ。
ウェーハテスト
ウェーハの状態の半導体のテスト。前工程試験とも呼ばれる。テスタとウェーハの間にプローブカードと呼ばれるデバイス・インタフェースを介して電気的に接続し試験する。
ウェーハプローバ
前工程試験で、テストするウェーハを搬送しプローブカードと接続するための装置。
HBM
High Bandwidth Memoryの略称。DRAMチップを複数積層するメモリの規格名。積層構造によって実装面積を小さくし配線密度を高めることで、高速化、大容量化、省電力などを実現している。
ASIC
半導体集積回路の分類の一つで、特定の用途に必要な機能を組み合わせて設計、製造するもの。要求仕様に最適化した設計が可能。
SoC
System on Chipの略称。一枚のチップ上に、複数の回路(IP)を描くことで、省スペースで多機能な半導体を実現するもの。
OSAT
Outsourced Semiconductor Assembly and Testの略称。組配やテストといった半導体後工程を受託する企業。中でもテストのみを受託する企業は「テストハウス」と呼ばれる。
か行
キャパシティバイ
半導体の増産によりテスタ需要が増加すること。
クオリティバイ
半導体の品質や信頼性への要求の高まりによりテストが長時間化しテスタ需要増につながること。
コアテスト
メモリ半導体の後工程試験で行われる、メモリセルの読み書きが正常に行われることを確認するテスト。実動作スピードでテストする必要がなく、高速動作のDRAMにおいても中低速のテスタを用いることが多い。
さ行
システムレベル・テスト
後工程試験の後に付加的に行われるテスト。最終機器の実使用状態を模擬的に試験装置上で再現し、通常の半導体試験でカバーしきれない不良を徹底スクリーニングする。今後需要が拡大すると予想される。
車載半導体
自動車に搭載される半導体の総称。衝突回避やバランス制御、カーナビや燃料噴射制御など、今の自動車ではあらゆる機能に半導体が用いられている。自動車の誤作動は人命にかかわるため、車載半導体には高い信頼性と耐久性が求められ、テストも入念に行われる傾向にある。
I/F スピードテスト
メモリ半導体の後工程で行われる、動作スピードをチェックする重要なテスト。特にデバイスの動作周波数と等しい速度での試験はat-speed testと呼ぶ。 デバイスの高速化が進む中、テスタには常にデバイスのスペックを上回る、高速な電気信号の発信/受信能力が求められる。
センサ
光や重力といった外的な力をを電気信号に変える素子。カメラに使われるイメージセンサをはじめ、加速度センサ、圧力センサ、ジャイロセンサ、磁気センサなどがある。
先端パッケージ
半導体チップをパッケージングする手法の総称。従来の半導体パッケージングに比べ、より小さなフットプリントで高いデバイス密度と機能拡張を実現できる。
た行
通信用半導体
無線通信を担う半導体。主な用途はスマートフォンおよびその基地局。RFデバイスともいう。
DI(デバイスインタフェース)
デバイスとテスタの間を電気的・物理的に媒介するアダプターの総称。デバイスのサイズや仕様に最適化したDIを用いることで、1台のテスタでさまざまな種類のデバイスをテストすることができる。
TSV
Through Silicon Viaの略称。3D ICを実現する技術の一つ。積層された複数のチップを内部貫通電極(Via)で電気的に結合する。大幅な省電力化と高速駆動を実現する反面、製造難易度は高い。
DRAM
Direct Random Access Memoryの略称。高速駆動に特長を持つメモリ半導体の代表品種。NANDフラッシュと比較しデータの書き込み・読み出し速度は圧倒的に速い一方、電源が切れるとデータは消失する。
テクノロジーバイ
半導体の性能向上やデバイスの複雑化など技術の変化によりテストが長時間化しテスタ需要増につながること。
テストセル
半導体試験装置、搬送装置、接続機器の総称。これらがそろって初めて半導体の自動テストが可能になる。前工程試験はテスタ+プローバー+プローブカード、後工程試験ではテスタ+ハンドラ+パフォーマンスボード(ロードボード)で構成される。
テストタイム
半導体をテストするのに要する時間。高機能・高品質=ハイエンドな半導体ほど概して長い傾向にある。
テストヘッド
テストを行うための機能や回路が集約されたモジュールボード(カード)を収納するユニット。ボードを交換することで、さまさまなテストを1台のテスタで試験することができる。
テストモジュール
テストヘッドに格納される集積回路基板。半導体テストに必要な電気回路をブロック化したもので、テスト項目に応じて多様なテストモジュールが存在する。モジュール(カード)の構成を入れ変えることで、1台のテスタでさまざまな試験を可能にしている。テスタの性能の多くはテストモジュールが担っている。
同測数 (同時測定数)
同時にテスト可能なデバイスの数量。これが大きいほど、テスタ1台あたりの生産性が良い、つまり、経済性が良いことに繋がる。
な行
NANDフラッシュ・メモリ
フラッシュメモリを代表する品種。大容量かつ安価なのが長所。DRAMと比較し動作速度は劣るが、電源を切ってもデータを保持可能。
NORフラッシュ・メモリ
かつてのフラッシュメモリの主流品種。NANDより信頼性に長けているが記憶容量が少ない。
KGD
良品であると見なされた、パッケージされてない状態のチップ(ベアダイ)。前工程と後工程で分業化されている場合、前工程企業はベアダイが良品であることを保証し後工程企業に引き渡す。
は行
バーンインテスト
後工程での試験項目の一種。専用の装置で、デバイスに長時間温度と電圧による負荷をかけ、故障の発生を加速させる試験。潜在的な不良を早期に検出し除去することで、デバイスの信頼性向上につながる。
HPCデバイス
データサーバーやAIサーバーなどで大規模な演算を高速に行うために設計された半導体の総称。AIや機械学習、深層学習の普及とともに市場が急拡大し、テスタ・ビジネスにおいても重要なドライバーとなっている。
パッケージテスト
後工程試験の総称。ウェーハテスト後、半導体は個片(チップ)に切断され、封止(パッケージ)される。そのパッケージされた最終段階で半導体の性能チェックを行うもの。
パワー半導体
電圧や周波数の制御、直流と交流の変換を行う素子。電子機器をはじめ、自動車や産業機器、風力発電・太陽光発電など広範に使用される。装置に最適化した電力供給を可能にし、省電力化において大きな役割を担う。
半導体テスト
半導体テストでは、デバイスの機能や用途に応じてさまざまな試験が行われる。主な試験は以下の通り。
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ファンクション試験:デバイスが設計通りに動作することを確認
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タイミング試験:デバイスが入力に対して規定時間内に出力することを確認
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電気的特性試験:電流の漏れ(リーク電流)が無いことを確認
光デバイス
電流を光に、または光を電流に変換する機能を持つ素子。光源および光伝送に用いられる。LEDが代表。
微細化
半導体の回路線幅(回路と回路の距離)を狭くすること。微細化が進むほど、同一面積のシリコンに多くの回路を詰め込むことができ、省電力化、コストダウン、機能改善などが可能になる。
ファウンドリ
半導体前工程を受託する企業。研究開発に特化したファブレス企業は、露光装置など多額の設備投資を要する前工程をファウンドリに委託することで投資リスクを軽減することができる。
ファブレス
製造設備を持たず設計・販売のみを行う半導体企業。
歩留まり
半導体の良品率。
プローブカード
デバイス・インタフェースの一種。ウェーハとテスタの間をプローブ(針)で電気的に接続する。
ま行
メインフレーム
テスタの電源やコントローラ、冷却装置などを収納するユニット。
メモリ
記憶素子。データの書き込み・読み込み・消し込みなどを専門に行う半導体。
ら行
ロジック
演算素子。デジタル信号処理を行うための論理回路を組み込んである半導体。AIや機械学習を担うHPC(High Performance Computing)デバイスや、スマートフォンを制御するアプリケーション・プロセッサ、パワー半導体、イメージセンサなど多岐にわたる。