決算レビュー

当中間連結会計期間(2025年4月1日~2025年9月30日)の状況

経営成績の概況

2025年10月28日発表
(単位: 億円)

2025年3月期
中間連結会計期間
2026年3月期
中間連結会計期間
対前年同期増減率
売上高 3,292 5,267 60.0%
営業利益 949 2,324 145.0%
税引前中間利益 926 2,305 148.8%
中間利益 693 1,698 144.9%

当中間連結会計期間における世界経済は、地政学的リスクや貿易政策の不確実性の拡大などを背景に減速が懸念されたものの、全体としては底堅く推移しました。

このような世界経済情勢のもと、半導体市場はデータセンタ向けのHPC (High Performance Computing) デバイスや高性能DRAMなど、AIの普及に関連する半導体が市場成長を牽引しました。一方で自動車や産業機器関連などの半導体需要は軟調に推移しました。

当社グループのビジネスにおいては、AI関連の高性能半導体向けテスタ需要が大幅に拡大しました。顧客からの製品納入の要請が強まる中、当社グループは、顧客の要求に最大限応えるべく、部材調達および製品供給能力の拡大に努め、タイムリーな製品納入を実施しました。

この結果、売上高は5,267億円(前年同期比60.0%増)、営業利益は2,324億円(同145.0%増)、税引前中間利益は2,305億円(同148.8%増)、中間利益は1,698億円(同144.9%増)となりました。増収に加え、高収益製品の販売比率も上昇したことなどから、いずれも中間連結会計期間における過去最高額を更新しました。当中間連結会計期間の平均為替レートは、米ドルが146円(前年同期154円)、ユーロが166円(同167円)、海外売上比率は98.3%(前年同期97.0%)でした。

テストシステム事業部門

(単位: 億円)

2025年3月期
中間連結会計期間
2026年3月期
中間連結会計期間
対前年同期増減率
売上高 2,846 4,780 68.0%
セグメント利益(△損失) 1,023 2,406 135.1%

当部門では、SoCテストシステムにおいて、高性能SoC半導体向けの売上が大幅に増加しました。これは、主にHPCデバイスやAI関連半導体の需要の高まりを背景に、半導体の複雑化や性能向上などがテスタ需要を牽引したことによります。一方で、自動車や産業機器関連などの成熟半導体向けのテスタ需要は軟調に推移しました。メモリテストシステムにおいては、HBM(High Bandwidth Memory)をはじめとする高性能DRAMに向けた製品販売が堅調でした。部材調達および製品供給能力の強化も当セグメントの売上拡大を支えました。

サービス他部門

(単位: 億円)

2025年3月期
中間連結会計期間
2026年3月期
中間連結会計期間
対前年同期増減率
売上高 446 488 9.3%
セグメント利益(△損失) 6 30 404.6%

当部門では、当社グループ製品の設置台数の増加に伴い、サポート・サービスの需要が高水準に推移しました。加えて、高性能SoC半導体向けを中心としたテスト用インタフェースボードなどの消耗品販売が増加しました。一方、中長期的な競争力強化を目的とした費用を計上しました。なお、当中間連結会計期間のセグメント利益には、事業の一部譲渡による譲渡益約25億円が含まれております。

財政状態の概況

当中間期末の総資産は、営業債権およびその他の債権が506億円、現金および現金同等物が357億円、その他の金融資産が133億円がそれぞれ増加したことなどにより、前年度末比1,173億円増加の9,715億円となりました。負債合計は、未払法人所得税が94億円減少したものの、その他の流動負債が116億円、営業債務およびその他の債務が101億円それぞれ増加したことなどにより、前年度末比135億円増加の3,612億円となりました。また、資本合計は6,103億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前年度末比3.5ポイント増加の62.8%となりました。

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