2016年 黒江真一郎社長 社員向け年頭所感(要旨)

2016/01/05 トピックス

市場の変化に対応しよう


明けましておめでとうございます。

振り返ると、第1四半期は前年度の勢いが持続しましたが、第2四半期になると中国スマートフォン市場が減速するなど不透明感が増しました。第3四半期には回復の兆しを見せましたが、まだ十分な手ごたえではありません。
今年の世界経済は、マクロ経済政策による下支えと商品価格の低下が成長を徐々に強めますが、新興経済の先行きなどが予測を不確実にしています。半導体市場は、今年は緩やかに成長する見込みです。半導体試験装置市場は、昨年に続き今年も縮小する厳しい予測がなされています。
ビジネス環境が厳しい中、我々は実際の行動を変える必要があります。
半導体試験装置市場が右肩上がりに成長するとは考えにくい状況ですが、半導体市場は拡大し続け、新しいアプリケーションが出て来ます。半導体の高機能化だけでなく、使われる分野の広がりがその背景で、計測技術を基盤とする当社にとって多くの潜在的なチャンスがあります。
半導体、半導体製造装置業界では、このようなビジネス拡大、新分野創出を想定して大きなM&Aが複数進んでいます。
我々は、この市場の変化を分析し、当社のどの計測技術を用いて、変化する市場のどこに、どんなソリューションで乗り込んでいくのか。そして、そのためには何をすべきなのかを考え、議論し、行動します。


SoCは厳しい市場環境が続きます。今まで挑戦していないユーザ、アプリケーションに取り組み、プロモーションを展開します。
ASDでは「EVA100 Digital Solution」を市場投入します。アナログ、センサだけではなく、IoTソリューションに使われるデバイスに対しても拡販します。
メモリは、高速化、大容量化によりビジネスの拡大が期待できますが、大きな課題も抱えています。差別化の工夫などで利益を確保するとともに、市場要求に合ったソリューションの提供やデリバリ時期の遵守が大事です。
FAは、当初企画した性能を市場で証明し、新技術を搭載した製品が立ち上がるよう、全社一丸となって取り組みます。
DIは、新しいプローブカードのビジネスに参入します。スケジュールどおりに課題を一つ一つ乗り越え、収益性を高めます。
フィールドサービスの安定した収益は会社を支えます。保守サービスに留まらず、新たなソリューションやサービスの提供で売上を増やします。
ナノテクノロジーは、開発から販売、生産に至るプロセスを確立、運用して、品質と顧客の信頼を獲得します。
生産は、棚卸資産を適正に保つ活動を続けることにより、棄却のロスが減るなど会社がより健全化します。
営業は、SEなどのリソースが限られる中、ユーザの視点に立ったソリューションを展開し、営業が求める製品を事業部と共に作り上げます。
新しいビジネスは、ビジネス拡大のステージ、ビジネスとして歩き出したステージ、マーケティングのステージ、アイデアを形にするステージといった、様々なステージでいくつもの企画が進行しています。次のステージに進めるよう取り組むとともに、たくさん失敗し、たくさん挑戦すべきです。


当社の将来あるべき姿を見据え、そこへ向かって変革していく活動に皆が積極的に加わるとともに、一人一人が小さくても変わるための一歩を踏み出すことを期待します。


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