2017年 黒江真一郎社長 社員向け年頭所感(要旨)

2017/01/05 トピックス

成果を出す年に


明けましておめでとうございます。

昨年、イギリスがEUからの離脱を決定し、アメリカ大統領選挙でトランプ氏が勝利するなど、多くの人が予想していなかったことが相次いで起こり、世界中に衝撃を与えました。
そして、米国の保護主義化の懸念、イギリスのEU離脱の具体的中身、ドイツの議会選挙、フランスの大統領選挙など、世界政治、世界経済の先行きの不透明さも、これまでにないほどに高まっています。

しかし、今年は各国の財政政策で世界経済の成長率が高まると予測されていますし、半導体市場も半導体試験装置市場も成長する見込みですので、先行き不透明ながらも、引き続き良いビジネス環境が続くと思われます。

我々は、市場の大きな変化を掴み、そこにビジネスチャンスを見つけ、今吹いている追い風に乗らなければなりません。

これは決して新しい方針ではなく、マーケットをリサーチし、システムを企画、開発し、顧客への製品導入へ結び付けるというプロセスを実直に繰り返すことをこれまでも行ってきました。


2017年は、ここから成果を生み出す年としたい。

メモリテスタ市場は、我々の予測を超えた規模になろうとしています。
高速メモリテスト市場においては、競争力のある製品をシリーズ化し、市場の独占を狙います。
NAND市場においては、3DNAND、SSD向けのフラッシュデバイスに加え、UFS、PCIeといった新しいプロトコルを持ったデバイスの台頭で、ビジネスエリアが大きく変わろうとしています。我々はシステムレベルのテスト手法を確立し、NAND前工程、後工程市場に新製品を投入します。
メモリビジネスの全セグメントが大きく動こうとする今、営業や事業部だけでなく、SE、フィールドサービスおよび各国拠点のフルサポートで当社ソリューションの最高のパフォーマンスを証明し、ビジネスを取りこぼさないようにしましょう。

SoCテストでも、我々のビジネスを牽引してきた中国スマホ関連の投資はまだ成長のステージにあります。しかし、中国スマホメーカーのプレーヤーが大きく変わったため、新規ユーザの確保が不可欠です。
このことを常に意識し、顧客戦略を立てるとともに、IoTデバイス、モジュールのテスト手法を定義付けして新しいテスト・ソリューションを提案しなければなりません。
IoTモジュールを構成するコントローラ、センサチップ、RFチップをいかに試験するのか、いかにネットワークとのコネクティングを担保するのか、顧客ごとに、モジュールの機能単位で、最適な提案をする必要があります。

FA、DI、ナノテク事業でも同じです。マーケティングし、システムを企画し、乗り越えるべき技術課題を見極め、ブルーオーシャンとなる事業領域を見出してください。


当社は昨年、配当の方針を「安定的な配当にも配慮しつつ、基本的には連結配当性向20%以上」から「半期連結配当性向30%」に変更しました。
株主にとっては、利益還元が大きくなる反面、赤字だと配当が出なくなることを意味します。確実に利益を上げることが、これまで以上に株主に対する責任を果たすことになるということを認識してください。

2017年は、失敗を恐れず、変化へ挑戦する気持ちを忘れず、飛躍の年にしていきましょう。


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