テスト・システムとEDAツールを直接リンク 「V93000」の機能拡張ソフトウエア「SmartShell」を発表

2019/05/13 製品情報

株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 社長:吉田芳明)は、「V93000」テストプラットフォームのOS「SmarTest」の機能を拡張する「SmartShell」ソフトウエアを発表しました。「SmartShell」は、「V93000」とMentor, a Siemens business社(以下メンター社)の「TessentTM SiliconInsightTM」などのEDA(電子設計自動化) ツールをブリッジ接続します。EDAツールからリモートアクセスで直接テスタにテストパターンを送信可能となり、今まで複数回のフォーマット変換を必要とした解析結果を直接取得できます。

従来は、デバイス設計エンジニアがスキャン、JTAG、BIST評価のテストパターンをシミュレーション環境から生成し、STILフォーマットで保存をしていました。テストパターンはテスタ特有のフォーマットに変換され、テスタ上で実行された後、その評価結果がSTDFまたはTXTファイル形式で設計部門にフィードバックされていました。このプロセスは繰り返しが多くなるほど、新規デバイスの量産テスト用パターン生成まで多くの時間を要していました。

「SmartShell」の導入により、ユーザーは設計検証ツールないしスクリプトからテスタにテストパターンを直接送信、実行し、必要に応じてテスト結果を収集、修正できます。全ての処理は簡単なコマンドセットで実行でき、かつさまざまなスクリプト言語およびプログラム言語をサポートしています。新規デバイスのテストプログラム開発工期の短縮に加え、デバッグ機能の強化、JTAG(IEEE 1687)やテスト容易化設計(Design for Testability)に対応したデータ収集シナリオも可能となります。

メンター社シニア・マーケティング・ディレクターのBrady Benware氏は、「私たちの顧客および、アドバンテストを含むパートナー企業とのコラボレーションは、新規デバイス開発の課題解決に欠かせません。当社の『Tessent SiliconInsight』を拡張し、アドバンテストの『V93000』と接続することで、新規デバイス立ち上げの工期を数週間から数日に削減できます」と「SmartShell 」に期待を寄せました。

メンター社と当社は、5月14・15日に米国アリゾナ州スコッツデールで開催される当社のユーザーグループ会議「VOICE 2019」にて、「SmartShell」のデモを予定しています。また、今回の「V93000」に加え、ディスプレイ・ドライバーIC向けテスタ「T6391」についても同様のツールを現在開発中です。

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