株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 社長:吉田芳明、以下「当社」)のソリッド・ステート・ドライブ(SSD)テスト・システム「MPT3000」は、このほどPCI-SIG®が策定する高速インタフェース・プロトコルPCI Express®第5世代(以下PCIe® 5.0)のコンプライアンス・テストにおいて認証を取得しました。この認証はPCI-SIGによる厳格なテスト・プロセスを経て2023年8月に付与されました。
当社はこれまでも2019年にPCIe 4.0のコンプライアンス・テストで認証を取得していましたが、今回は、MPT3000シリーズのエンジニアリング向けテスタ「MPT3000ES3」および量産向けの「MPT3000HVM3」の2機種がPCIe 5.0のコンプライアンス・テストで認証を取得しました。なお、量産テスタとしての認証取得は世界初となります。
PCI-SIGのコンプライアンス・テストでは、PCIe規格に準拠しているかどうかだけでなく、関連製品との相互運用性も保証します。認定を受けた製品は、信頼性のある製品としてPCI-SIGのインテグレータ・リストに掲載されます。このインテグレータ・リストに掲載されるのは、電気、プロトコル、相互運用性テストを含む一連のコンプライアンス・テストに合格した機器のみです。開発者はそのリストを参照することでさまざまなテスト・ニーズに合わせて安心して装置を導入することができます。
MPT3000は、2014年の発売以来、SSDテストにおけるデファクト・スタンダードとして、IDM(Integrated Device Manufacturer)、ファブレス、OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)など幅広いお客様に導入いただいています。最先端のエレクトロニクス・アーキテクチャと高速テストのノウハウを備えたMPT3000は、マルチ・プロトコル機能と高い多数個同時測定機能を発揮し、さまざまなSSDフォーム・ファクタの性能テストに広く対応します。
また、近年ではSSDの高速化にともない発熱制御がより大きな課題となっています。これに対し、当社では2023年8月に量産テストでの個別温度制御が可能なデバイス・インタフェース・ボード「The Independent Thermal Control (ITC) device interface boards (DIBs)」および設計検証用チャンバー「Engineering Thermal Chamber」(ETC)を発表しました。この温度制御ソリューションは、よりワット数が高いPCIe 5.0デバイスを管理するために開発されたもので、MPT3000ES3およびMPT3000HVM3システムでテスト可能なすべてのSSDフォーム・ファクタに対応しており、ユーザーは動的な温度制御システム環境下でテストを効率的に進めることができます。
PCI-SIGについて
PCI-SIGは、PCI仕様をオープンな業界標準として所有・管理するコンソーシアムです。メンバーのニーズに合致した業界標準のI/O(入出力)仕様を定義しています。現在、PCI-SIGは業界をリードする900社以上のメンバー企業で構成されています。PCI-SIGへの参加方法、およびボード・メンバーなど詳細はwww.pcisig.com をご覧ください。
PCI-SIG®、PCI Express®、PCIe®はPCI-SIGの商標または登録商標です。