アドバンテストがパワー半導体デバイス向け統合テストプラットフォーム「MTe」を発表

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ウェーハから高出力モジュールまで、多様なテストニーズに対応

株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区、代表取締役 Group CEO:Douglas Lefever、以下「当社」)は、パワー半導体向けの新しいテストプラットフォーム「MTe」(Make Test easy)を発表しました。この革新的なプラットフォームは、急成長を続けるパワー半導体市場における多様なテストニーズに柔軟に対応し、テスト効率の向上と高い拡張性を実現します。

MTe製品画像

近年、自動車や産業機器、再生可能エネルギー、通信、データインフラなど幅広い分野での電動化需要の高まりにより、より高性能かつ低コストのテストソリューションが求められています。MTeは、モジュール構造のハードウェアアーキテクチャ、優れたシステム拡張性、そして先進的なデジタル制御技術を融合し、パワー半導体テストの性能と効率における新たなスタンダードを確立します。

当社グループ会社 CREA社 Fabio Marino(Managing Director) コメント:

MTeは、テストをよりシンプルにするとともに、生産規模の変化に応じてスムーズに拡張し、テストニーズの多様化にも柔軟に対応できる、持続可能な設計をコンセプトとしています。
当社は、お客様の生産ニーズに応じて進化する統合テストソリューションを提供することで、研究開発段階から量産段階までシームレスな移行を実現し、最高レベルの性能と信頼性をお届けします。

アドバンテストの最新技術を搭載したMTeは、性能を損なうことなく装置の設置面積を大幅に削減し、生産リソースの最適配分を可能にします。この特長は、主要なIDM(垂直統合型デバイスメーカー)やOSAT(外部委託テスト・組立企業)のニーズに応えるものとして、顧客からも関心を集めています。

MTeは、SiC*1やGaN*2などの次世代ワイドバンドギャップ半導体に加え、IPM*3やIPD*4などデジタル機能を組み込んだパワーデバイスにも対応しています。また、高帯域キャプチャや高精度ゲートドライバ制御に加え、最大10kAまでの動的試験および短絡試験、柔軟な高電圧デジタル機能を備え、新世代デバイスが抱えるさまざまな課題に対応します。

アドバンテストが長年にわたり培ってきた「分散コンピューティングアーキテクチャー」の技術を継承するMTeは、複数のプロセッサに処理や通信を分散させることで、システム全体の性能を向上させています。これにより、業界最高水準のマルチサイトテスト効率を実現し、高スループットの並列テストが可能となっています。

MTeは、すでにグローバルに販売を開始しており、自動車および産業用パワーデバイス分野の顧客による初期評価において、従来のテスタと比較して生産性とスループットの大幅な改善が確認されています。

  • *1
    Silicon Carbide(炭化ケイ素)
  • *2
    Gallium Nitride(窒化ガリウム)
  • *3
    Intelligent Power Module(パワーデバイスと駆動回路を一体化したモジュール)
  • *4
    Integrated Power Device(個別のパワーデバイスに制御や保護機能を組み込んだデバイス)

アドバンテストについて

アドバンテストは、計測技術をコアテクノロジーとするテスト・ソリューション・カンパニーです。1954年の創業以来、エレクトロニクスの発展とともに成長し、人びとの暮らしの「安全・安心・心地よい」をサポートしてきました。主力製品となる半導体試験装置は世界最大手であり、当社の海外売上高比率は9割を超えています。アドバンテストは、「先端技術を先端で支える」という企業理念のもと、進展著しいデジタル社会のインフラストラクチャーである半導体の品質や信頼性の向上を通じて、社会の持続可能な発展に寄与しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご参照ください。

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