アドバンテストがAIデバイス向け次世代メモリハンドラ「M5241」を発表

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高精度の温度制御、稼働率の最大化、メンテナンス性向上により先進メモリテストを支援

株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 代表取締役 Group CEO:Douglas Lefever、以下「当社」)は、AI向けを中心に需要が拡大する高性能メモリデバイスの性能・自動化・コスト最適化の要求に応える次世代メモリハンドラ「M5241」を発表しました。

M5241
M5241

当社が推進するメモリテストセル戦略の次なる進化形として開発されたM5241は、最新の超高速DRAMテスタ「T5801」との垂直ドッキングに対応するとともに、T5833、T5503HS2、T5835といった既存テスタとも接続互換性を備え、顧客の既存設備資産を最大限に活用することが可能です。
また、新しい温度制御アーキテクチャと、任意オプションのアクティブ・サーマル・コントロールにより、高い自己発熱を伴う先進メモリデバイスに対しても正確かつ安定したテスト環境を提供し、歩留まりと信頼性向上に貢献します。

M5241は、AIやデータセンター分野で求められる高帯域・大容量メモリの需要が急激に伸びている状況を踏まえて開発されました。この新しいハンドラの投入により、当社は市場におけるリーディングポジションをより強固なものにするとともに、顧客のスループット向上、コスト低減、運用可視化ニーズに応えます。

当社執行役員 DH事業本部長 山下 和之 コメント:

メモリアーキテクチャが複雑化し、さらなる高電力化が進む中で、安定した温度管理と高い稼働率は量産テストにおいて極めて重要になっています。M5241は、AI時代のメモリデバイスに最適化すると同時に、自動化や予知保全、運用効率の向上といった、お客様のスマートファクトリー統合を支援します。

本製品はすでにT5801との組み合わせによる実デバイス評価を完了し、量産条件下での検証が済んでおります。複数の大手メモリメーカーが採用準備を進めており、初回出荷は2026年4月~6月頃を予定しています。

主な特長と利点

M5241は、DDR5、次世代DRAM、NAND、AI向けメモリなど、高密度メモリデバイスに対応します。最大512サイトの並列テストと、最大46,000UPH(Units Per Hour)のスループットを実現し、温度範囲は標準で-40℃~+125℃、拡張仕様で-55℃~+150℃まで対応します。

  • 高精度な温度制御
    新しいマイクロチャンバー方式と任意オプションのアクティブ・サーマル・コントロールにより、自己発熱の大きい次世代メモリデバイスの温度を安定維持。正確なテスト条件を実現し、歩留まり改善に寄与します。
  • 業界トップクラスの稼働率:ジャム(JAM)低減技術
    独自のデバイス姿勢を検知する技術でオートリカバリ機能と連動させ、生産ラインでの設備効率を大幅に向上します。
  • 保守性向上と所有コスト削減
    オート・オリジン・サーチ機能や工具不要のワンタッチ・チェンジキットにより、メンテナンス作業時間を従来比最大4分の1に短縮。ダウンタイムと運用コストを抑制します。
  • 先進ファブ向けの自動化対応
    標準的な工場内搬送(OHT)やロボットシステムに対応。オプションのHM360ソフトウェアにより、自動化、データ可視化、予知保全にも対応できます。

なお、当社はM5241および関連するテストソリューションを、2025年12月17日~19日に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON Japan」(ブース番号:E4346)に出展いたします。

アドバンテストについて

アドバンテストは、計測技術をコアテクノロジーとするテスト・ソリューション・カンパニーです。1954年の創業以来、エレクトロニクスの発展とともに成長し、人びとの暮らしの「安全・安心・心地よい」をサポートしてきました。主力製品となる半導体試験装置は世界最大手であり、当社の海外売上高比率は9割を超えています。アドバンテストは、「先端技術を先端で支える」という企業理念のもと、進展著しいデジタル社会のインフラストラクチャーである半導体の品質や信頼性の向上を通じて、社会の持続可能な発展に寄与しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご参照ください。

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