多品種少量生産に最適化したコンパクト設計による高密度化を実現し、既存プラットフォームからのスムーズな移行をサポート
株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 代表取締役 Group CEO:Douglas Lefever、以下「当社」)は、半導体の評価工程および多品種少量生産における、より小型でコスト効率の高いテスタ需要の高まりに対応するため、次世代空冷テストシステム「T2000 AiR2X」を発表しました。この新しいソリューションは、既存のT2000と完全な互換性を備えるとともに、低消費電力および空冷の要件を維持しながら、従来の空冷テストシステム「T2000 AiR」の2倍のテストリソースを実現します。
T2000 AiR2Xは、T6500シリーズやT7700シリーズなどレガシーシステムの終息時期の到来や、コンパクトな空冷テスタへの継続的な入替需要など、複数の市場要因に対応する製品です。空冷のSoCテストシステムが世界中で広く稼働する中、T2000 AiR2Xの提供により、当社は拡大する市場で続く需要に確実に応えていくことが可能になります。
当社経営執行役員 足立 敏明 コメント:
当社は、コンパクトな空冷式「T2000 AiR2X」と、高密度・多ピン対応のハイエンドプラットフォーム「V93000」により、評価から量産、そして大規模なデバイスまで、SoCテストの広範なニーズをカバーする統合テストソリューションを提供しています。T2000 AiR2Xは老朽化したテスタからのスムーズな移行を実現するとともに、フロア面積当たりのリソース容量を2倍に高めることで、空冷システムの置き換え需要に的確に応えます。一方、V93000は大規模かつ高度なSoCに求められる性能を提供します。これらの補完的なプラットフォームを組み合わせることで、評価から量産までのSoCテスタ導入にかかるコストや環境負荷の低減に貢献するとともに、顧客のイノベーションを促進する包括的なソリューションを提供します。
柔軟な測定構成を特長とするT2000 AiR2Xは、ファンクショナルテスト/スキャンテスト、高精度DCテスト、最大320Vの車載デバイス向けDCテストなど、最大12の測定モジュールに対応します。また、T2000システム独自のマルチサイト・コントローラにより、量産工程でのテスト時間を大幅に短縮します。
T2000 AiR2Xはさまざまな構成に柔軟に対応するT2000 RECT550パフォーマンスボード、統合されたサポート体制、拡張可能なモジュールオプションを備え、T2000と同様のプログラム環境を採用しています。また、プログラム作成やデバッグ作業の手間を大幅に軽減するRapid Development Kit(RDK)により、プラットフォーム移行・導入の時間短縮にも貢献します。
現在、T2000 AiR2Xを用いて各種デバイスの初期評価が行われており、産業用MCU、コンシューマASIC、自動車・モバイル向けバッテリーモニタリングIC、パワーアナログなど、幅広いアプリケーションに対応できることが確認されています。本システムは今月中に一般出荷を開始する予定です。
なお、当社はT2000 AiR2Xを、2025年12月17日~19日に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON Japan」(ブース番号:E4346)に出展いたします。
アドバンテストについて
アドバンテストは、計測技術をコアテクノロジーとするテスト・ソリューション・カンパニーです。1954年の創業以来、エレクトロニクスの発展とともに成長し、人びとの暮らしの「安全・安心・心地よい」をサポートしてきました。主力製品となる半導体試験装置は世界最大手であり、当社の海外売上高比率は9割を超えています。アドバンテストは、「先端技術を先端で支える」という企業理念のもと、進展著しいデジタル社会のインフラストラクチャーである半導体の品質や信頼性の向上を通じて、社会の持続可能な発展に寄与しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご参照ください。
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