V93000互換ワークフローの統合ベンチ環境により量産テスト開発を加速
株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区、代表取締役 Group CEO:Douglas Lefever以下「当社」)は、SiConic®の対応領域を新たにDesign-for-Test(DFT*1)Engineeringへ拡張したことを発表しました。これにより、従来の設計検証やシリコン検証、テストエンジニアリング用途に加え、DFTエンジニア向けの新たな開発・検証環境が利用可能になります。
新たに追加された環境は、ベンチレベルでのDFT実行・デバッグ機能を備えており、DFTエンジニアが量産テストへの引き渡し前に、量産環境との整合性を保ちながらテストコンテンツの開発、検証、最適化を行うことを可能にします。
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*1DFT(Design-for-Test):半導体チップを効率的に検査できるよう、設計段階からテスト機能を組み込む設計手法。
先端ノードのSoC、AIアクセラレーター、チップレットベースのアーキテクチャの進化により、テストパターン量の増大やDFT手法の高度化が進み、半導体デバイスの複雑性はますます高まっています。その結果、エンジニアリングチームには、後工程の量産テスト性能に対する信頼性を維持しながら、量産に対応したテストコンテンツをより迅速に提供することが、これまで以上に強く求められています。
SiConicプラットフォーム上に構築されたDFT Engineering環境は、新しいSiConic D200デジタルピン拡張モジュールと、SiConic Explorer、SiConic Script、SiConic Linkを組み合わせることで、ベンチ上でのDFTパターンの実行、デバッグ、自動化および検証を一つの環境で行える統合ワークフローを提供します。エンジニアは、アドバンテストのSoCテストシステム「V93000」と同じファイル形式や動作仕様を用いて、DFTコンテンツの生成、実行、検証を行うことができます。
従来、DFTエンジニアは、量産テストシステムとの相関性が十分でない独自のベンチ環境を利用するか、検証のために量産用ATEへアクセスする手法に頼っていました。こうしたアプローチは開発期間の長期化につながるだけでなく、組織内のボトルネックを生み出し、量産工程への移行時のリスクを高める要因となっていました。
SiConicは、ベンチ上でV93000互換のワークフローを提供することにより、DFTエンジニアが独立して作業を進めながらも、量産テストワークフローとの整合性を維持できるようにします。これにより、開発サイクルの短縮、DFTチームとテストエンジニアリングチームの連携強化、ATE利用への依存低減、そして量産工程へのスムーズな移行を実現します。
当社経営執行役員 Corporate Technology Officer(CTO) Juergen Serrer コメント:
複雑なデジタルアーキテクチャがさらなる大規模化の限界に挑むなか、DFT開発は、設計サイクルの最終段階で後付け的に扱うには、あまりにも複雑になっています。SiConicは、実際のATE環境をベンチ環境へと拡張することで、DFTチームがDFTアーキテクチャや動作タイミングを独立して検証できる環境を提供します。また、必要に応じて設計エンジニアやテストエンジニアがDFTエンジニアと連携し、SiConicの統合環境上で量産立ち上げの加速に共同で取り組むことができます。
統合DFT開発・デバッグ環境
DFT Engineering環境では、SiConic ExplorerがDFTパターンの実行、デバッグおよび結果の可視化を行うためのユーザーインターフェースを提供します。また、SiConic Scriptにより、DFTワークフローの自動化やスクリプト化が可能となり、再利用可能なデバッグ・検証フロー構築の効率化を支援します。これらのツールを組み合わせることで、開発効率の向上とエンジニアリングチーム全体の生産性向上に貢献します。
ハードウェア面においては、本ソリューションは検証済みコンテンツをV93000プラットフォームへシームレスに移行できるよう設計されており、再作業の削減と量産工程における初回成功率の向上に寄与します。その中核となるのが、新しいSiConic D200デジタルピン拡張モジュールです。最大200Mbpsのデータレートと4系統の低ジッタクロックソースに対応し、量産環境との高い整合性を実現するデジタル実行機能を提供します。
SiConic DFT Engineeringは、2025年初頭に発表されたSiConicの適用範囲をさらに拡張するものです。これにより、シリコン検証やベンチエンジニアリングに向けて、統合性、自動化、拡張性を備えた環境を提供します。今回の機能追加により、SiConicは設計検証、テストエンジニアリング、DFTエンジニアリングなど、複数のユーザーコミュニティをサポートしながら、アドバンテストの量産テストプラットフォームとの緊密な連携も維持することが可能になります。これらのソリューションにより、テストコンテンツの早期開発・検証を可能にするとともに、量産への円滑な移行を支援する一貫したワークフローを実現します。
提供開始時期
SiConic DFT Engineeringは、2026年9月末までに提供開始予定です。
なお、当社は、7月19日から21日までインドで開催される「ITC India」(ブース#18)にて、本ソリューションを展示する予定です。
アドバンテストについて
アドバンテスト(東証プライム:6857)は、半導体の設計・製造工程で使用される半導体試験装置およびテストソリューションを提供する、世界的リーディングカンパニーです。当社の製品とソリューションは、ハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)、人工知能(AI)、自動車、産業機器、民生機器など、さまざまな用途の半導体の品質と信頼性を支えています。1954年に東京で創業したアドバンテストは、世界各地に拠点を有するグローバル企業で、サステナビリティならびに社会的責任に配慮した企業活動に取り組んでいます。当社の先進的なテストシステムは、世界中の最先端半導体製造ラインに導入されています。また、半導体バリューチェーン全体をカバーする幅広いテストソリューションを展開しており、半導体製造の前工程におけるウェーハテストや、後工程で行われるファイナルテストに対応する先進的なソリューション、設計検証およびシリコン検証、システムレベル・テストソリューションのほか、テストハンドラやデバイスインタフェースなどの周辺機器、フォトマスク製造に不可欠な走査型電子顕微鏡、半導体の歩留まり向上に貢献するデータアナリティクスソリューションなどを提供しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご覧ください。
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