外部イニシアチブとの関わり

外部イニシアチブへのコミットメント

アドバンテストは国内外のステートメントやガイドラインへの賛同・参画などを通じて、持続可能な社会を実現するための取り組みを推進していきます。

国連グローバル・コンパクトへの参画

国連グローバル・コンパクトは、各企業・団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加する自発的な取り組みです。

アドバンテストは、2019年に国連グローバル・コンパクトに参画し、「人権の保護」「不当な労働の排除」「環境への対応」「腐敗の防止」の4分野にわたる10の原則を支持し、その実現に向けた努力を継続しています。

国連グローバル・コンパクトの10原則

  • 人権

    原則 1:企業は、国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重する
    原則 2:企業は、自らが人権侵害に加担しないよう確保する

  • 労働

    原則 3:企業は、結社の自由と団体交渉の実効的な承認を支持する
    原則 4:企業は、あらゆる形態の強制労働の撤廃を支持する
    原則 5:企業は、児童労働の実効的な廃止を支持する
    原則 6:企業は、雇用と職業における差別の撤廃を支持する

  • 環境

    原則 7:企業は、環境上の課題に対する予防原則的アプローチを支持する
    原則 8:企業は、環境に関するより大きな責任を率先して引き受ける
    原則 9:企業は、環境に優しい技術の開発と普及を奨励する

  • 腐敗防止

    原則10:企業は、強要と贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗防止に取り組む

「先端技術を先端で支える」を企業理念に持つ当社は、社会の「安全・安心・心地よい」と持続可能な未来へ貢献することを目指すとともに、2015年に国連で採択された人類共通の課題である「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に向けて、社会課題の解決に貢献していきます。

SBTi「1.5℃目標」認定を取得

アドバンテストは2021年11月、科学的根拠に基づいた温室効果ガスの削減目標を求めるSBTi*1の「1.5℃目標」認定を取得しました。この認定は、パリ協定が定める「1.5℃目標」の達成に対して、当社の温室効果ガス削減目標が科学的根拠に基づいたものであることを認められたものです。

*1 SBTi : Science Based Target Initiative

企業に対して、気候変動による世界の平均気温の上昇を、産業革命前と比べ、1.5度に抑えるという目標に向けて、科学的知見と整合した削減目標を設定することを推進する国際的イニシアチブ。認定を受けた日本企業は369社(2023年3月1日現在)。

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同表明

アドバンテストは2020年4月、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」*2 の提言への賛同を表明しました。当社では、気候変動が事業に及ぼすリスクと機会を、戦略・リスク管理・ガバナンスなどの観点から分析し、積極的な対策をグローバルに展開するとともに、TCFDの提言に基づく情報開示の強化を進め、当社グループの持続的成長と企業価値の向上、持続可能な社会の実現に繋げていきます。

*2 「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」

国際機関である金融安定理事会(FSB) によって2015年12月に設立されたタスクフォース。2017年6月の最終報告書では、企業等に対し、気候変動関連リスクおよび機会に関する項目について情報開示することを提言した。

RE100への加盟

アドバンテストは2020年8月、事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする国際イニシアチブ「RE100」*3 に加盟しました。

当社が気候変動に関する長期目標の一つとして掲げる、CO2排出量の100%削減の達成には再生可能エネルギーの導入拡大が不可欠です。気候変動という社会課題に対しグローバルに取り組む「RE100」に参画することで、当社は加盟企業と共に、再生可能エネルギーのさらなる活用に取り組んでいます。

*3 「RE100」

気候変動に関するNGO「The Climate Group」が、環境影響に関するグローバルな情報開示と行動を働きかけるNGO「CDP」とのパートナーシップにより運営する、国際的なイニシアチブ。2014年発足。世界で399社、日本企業は78社が加盟(2023年3月1日現在)。

グリーン電力パートナーシップ(米国環境保護庁)への加盟

グリーン電力パートナーシップ(Green Power Partnership)は、グリーン電力の普及を目的として、米国環境保護庁が2001年に開始したパートナーシップです。

Advantest America, Inc.(AAI)は、2012年にグリーン電力パートナーシップに加盟し、2022年に加盟後10年を迎えました。

AAIは、風力発電によるグリーン電力証書を購入し、事業所で使用する電力量の100%を再生可能エネルギーでまかなっています。今後も継続してグリーン電力の普及拡大に貢献していきます。

半導体気候関連コンソーシアム(SCC)に参加

アドバンテストは2022年、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)が設立した「半導体気候関連コンソーシアム(SCC)」に創設メンバーの一社として参加しました。現在SCC参加企業各社と協働し、半導体業界内での温室効果ガス排出量削減に取り組んでいます。

当社のSCC参加表明はSEMIのホームページにも掲載されています。

また、同年11月に開催された国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)でのSCCセッションにおいて当社は、“We Commit”動画を提供し、気候変動問題の解決に向け積極的に取り組む姿勢を示しました。加えて当社のSCC担当は、2023年1月、SEMI北米諮問委員会(NAAB)の新メンバーとしても任命され、北米に所在する会員企業の主要なadvocate(代弁者)としてサプライチェーンにおける様々な課題に対処しています。

気候変動イニシアティブへの参加

気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative: JCI)は、1.5度目標の実現に向けて積極的に取り組みを進める日本の非政府アクターのネットワークです。

アドバンテストは、気候変動イニシアティブ(JCI:Japan Climate Initiative)が掲げる宣言「脱炭素化をめざす世界の最前線に日本から参加する」に賛同し、同イニシアティブに参加し、2050 年までの脱炭素化に向けた取り組みを進めています。

当社は、気候変動対策に自発的かつ積極的に取り組むとともに、気候変動対策に積極的に取り組む自治体、企業等を相互に支援することで、脱炭素化社会の実現に貢献していきます。

生物多様性のための30by30アライアンスに参加

アドバンテストは2022年4月より、30by30目標達成に向けて環境省が創設した有志連合「生物多様性のための30by30アライアンス」に参加しています。

「30by30」は、2030年までに生物多様性の損失を食い止め、回復させる(ネイチャーポジティブ)というゴールに向けて、2030年までに陸域と海域の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標で、2021年6月のG7サミットで合意された国際的な約束です。

RBA行動規範

グローバルなサプライチェーンにおける企業の社会的責任を推進する企業同盟であるRBA*4 が掲げる「RBA行動規範」に準拠し、労働、安全衛生、環境、倫理に配慮した積極的な取り組みを推進しています。

*4 RBA:Responsible Business Alliance

責任ある鉱物資源への対応

アドバンテストは、米国金融規制改革法1502条(紛争鉱物条項)の対象外ですが、毎年、お取引先に対して、RMI*5 帳票(紛争鉱物レポーティング・テンプレート(CMRT))による紛争鉱物の使⽤状況の調査を実施しています。

*5 RMI : Responsible Minerals Initiative