秋に美しく紅葉する落葉樹は、冬になるとすっかり葉を落とし幹や枝があらわになります。
人の姿が千差万別であるように、木々の姿も皆違います。冬のビオトープで見られる、特徴のある樹皮を持つ落葉樹を紹介します。
葉を落とした落葉樹
トウカエデ
成長すると10~20mくらいになる高木です。
樹皮は灰褐色で若木ではなめらかですが、成長するにつれ縦に大きく剥がれていきます。
大気汚染にも強い木と言われ、街路樹としてもよく植えられます。
クヌギ
高さ15mほどになる高木です。樹皮が黒っぽくゴツゴツしていて、不規則に縦に割れ目が入っています。
火持ちがよいので、昔から薪や炭の材料としてよく使われてきました。
また、クヌギの幹から染み出る樹液を求めて、カブトムシなどの昆虫が好んで集まります。
サルスベリ
和名「サルスベリ」は、木登りが得意なサルでさえ滑り落ちるほど、幹がツルツルしていることに由来します。
樹皮は赤褐色で非常に滑らかで、幹や枝は左右にくねって伸びます。成長すると10mほどになる木もあります。
ニシキギ
高さが1~3mになる低木です。樹皮は灰褐色で縦に浅い筋模様があり、枝に薄い板のような翼があるのが特徴です。
和名「ニシキギ」は、秋に赤く紅葉する様子が錦のように美しいことが由来とされていますが、葉が落ちた冬は、枝の翼が目立ちます。
モミジ
秋に美しい紅葉を見せるモミジも、冬になるとすっかり葉を落としてこんな姿になります。モミジの若木は樹皮が緑色で滑らかですが、成木になると淡い灰褐色となり縦に浅い割れ目が入ります。モミジは半日陰の環境に生育していることが多く、高さは5~10mほどになります。
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