メモリ・テスト・システム「T5830」を販売開始

2016/03/29 製品情報

フラッシュ・メモリの評価から量産まですべての試験に対応
業界最高水準の同時測定数とコストパフォーマンスを実現

株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 社長:黒江真一郎)は、NAND型及びNOR型フラッシュ・メモリ向けメモリ・テスト・システム「T5830」の販売を2016年4月に開始します。ウエハ試験としては業界最多の2,304個同時測定が可能なうえ、フラッシュ・メモリの量産試験に最適化された、リソースと機能も搭載しています。IoTデバイスやSSDなどへの需要増を背景とするフラッシュ・メモリの量産拡大を、業界トップクラスの優れたコスト・オブ・テスト(COT)性能で支えます。

開発の背景

モノのインターネット(IoT) 、ウェアラブルデバイスや産業用組み込み向けデバイスなど様々なアプリケーション用途に、シリアル・インターフェース・フラッシュ(SPI NOR/NAND)などの小容量フラッシュ・メモリの普及が見込まれています。また、急成長を続けるSSD市場に牽引されるNANDフラッシュ・メモリは、微細化が行き詰まる一方で3D NANDや多値化技術の拡大により大容量化が進んでいます。これらのフラッシュ・メモリのテストには、さらなるコスト低減が求められているところ、「T5830」はウエハ試験時最大2,304個、パッケージ試験時最大768個と多くのデバイステストを同時実行できる、業界トップクラスのCOT性能で顧客の投資効率を最大化します。

新製品の特長

① 業界トップレベルの量産試験同測数を実現

「T5830」は、フラッシュ向けウエハ試験では業界最大となる2,304個のフラッシュ・メモリを、プローブカード上でリソースを分岐することなく同時測定し、ウエハスループットの大幅な向上に貢献します。また、パッケージ試験においては最高800Mbpsの試験速度で最大768個同時測定を実現します。

② フラッシュ量産試験に最適な機能・リソースによりテスト効率を最適化

・LPCフラッシュインターフェースに最適なパーサイト及びピン構成(全ピンIO)
・リアルタイム制御可能な3値高電圧ドライバ
・最大2,304個同時測定に対応したデバイス電源リソース
・高電圧電源印加と測定機能(オプション)
・各種メモリハードウェアを搭載(AFM,DFM,DBM, BBM, BBC, FC, CFM)

③ 共通プラットフォームの採用で最適なシステム構成を実現

「T5830」はメモリ・テスト・システム共通T5800プラットフォームを採用しています。T5800シリーズには小型で評価・解析現場用のES(Engineering Station)や、大型で大規模量産に適したDSTH(Dual Satellite Test Head), QSTH(Quad Satellite Test Head) など複数のモデルがあります。拡張性あるT5800シリーズは、現場のニーズに最適なシステム構成を選択でき、顧客の初期投資低減と効率化に貢献します。


アドバンテストのメモリ・テスト・システムは、世界各地に既に8,000台以上設置され、メモリ・デバイス試験の市場をリードしています。

主な仕様

測定対象デバイス ウエハ試験:NAND/NOR FLASH、Embedded Flash, Smart card
パッケージ試験:SPI NAND/NOR, eMMC, ONFI, Toggle, EEPROM, Flash MCU
同時測定個数 ウエハ試験  :最大2,304個
パッケージ試験:最大768個
最大試験速度 800Mbps

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