ダイ・レベル・ハンドラ「HA1000」発売

2016/06/01 製品情報

高精度アライメント技術で個片ダイのテストを実現

株式会社アドバンテスト (本社:東京都千代田区 社長:黒江真一郎) は、パッケージする前の個片ダイをテスト・システムに高い精度で搬送できるダイ・レベル・ハンドラ「HA1000」を発売しました。初号機はすでに出荷済みです。

半導体の量産プロセスでは、手戻り防止、歩留り向上およびテストコスト削減のため、ウエハからダイシングされた個片ダイをテストし、良品をKGD(Known Good Die)として積層工程やパッケージ工程に引き渡す「ダイ・レベル・テスト」の重要性が高まっています。「HA1000」は、個片ダイへの高精度自動プロービングにより、これまでファイナル・テストでのみ可能だったフルデバイス試験を、アセンブリ工程の前で実施可能にし、同工程の歩留り向上に貢献します。

「HA1000」を導入した、シスコ・システムズ社Silicon Test and Product Engineering マネージャーのZoë Conroy 氏は、「2.5D/3Dデバイスや、微細なCSP(チップ・スケール・パッケージ)デバイスの量産において、ダイ・レベル・テストによるKGDアプローチは欠かせません。ベアダイのフル・テストを可能にする『HA1000』のおかげで、私たちはデバイスのTime-to-marketを短縮し、製造コストを削減することができました。」と述べました。

「HA1000」は、サーバー/GPUのようなハイパワーで大型のデバイス、SoCのような小型のデバイス、デバイス厚の厚いデバイス、極薄デバイス、メモリデバイス、メモリスタックなどに幅広く対応しています。また、狭ピッチのパッド、バンプ、マイクロバンプ、ピラーにプロービング可能なほか、スタック前のデバイス、スタックされた3Dデバイスや2.5Dデバイスなどもカバーしています。

  • ダイ・レベル・ハンドラ「HA1000」

「HA1000」は、当社のテスト・ハンドラで実績のある「Visual Alignment」システムを搭載し、最先端のファインピッチ・デバイスを高精度でプロービングできます。このシステムは、被測定デバイスを載せたステージをテスト・システムに対して水平を保つように動かし、プロービング位置を調整します。

「HA1000」の「Active Thermal Control」は、個片ダイの温度を-40℃~125℃の広範囲かつオンザフライでコントロール(*)できます。当社独自の「Dual-Fluid」技術がサーマルヘッドの温度を迅速かつ高精度に制御します。「HA1000」はサーマルヘッドの熱抵抗が低く、ハイパワーかつテストマージンを削減したテストを実行可能です。

(*) オンザフライでコントロール:テスト実行中に発熱する個片ダイを設定のテスト温度に保つよう、温度を連続的に制御すること。

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